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香川県産小麦をさらに広げる〜「さぬきの夢」推進協議会レポート〜

2024.05.27

2024年5月16日(木)に香川県庁大会議室で「さぬきの夢」推進協議会の総会が開催されました。

注目される新品種「さぬきの夢2023」の需要創出や今後の取り組みについて協議されました。

「さぬきの夢」は香川県産小麦として、現在なくてはならない存在に。香川県農業試験場がさぬきうどんのために開発した、香川県のオリジナル小麦品種の総称です。

うどん好きの方はぜひご覧ください。

香川県産小麦をさらに広げる〜「さぬきの夢」推進協議会レポート〜

ーーご挨拶。

「さぬきの夢2023」普及促進を関連団体及びステークホルダーの皆様と一緒に取り組んできいたいと会長である香川県農政水産部の桑原部長より、協議会のご挨拶がありました。

ご参加されていたのは、うどんや素麺の製麺団体の方以外にも洋菓子や中華料理、農家の方々でした。

※「さぬきの夢」に携われる多くの方々が出席されておりました。

※会長より開会の挨拶が行われました。

 

 

 

 

ーー収支報告「令和5年度事業報告」と「さぬきの夢2023」について。

昨年度の収支報告が滞りなく行われました。

令和5年度は新品種「さぬきの夢2023」の導入整備を行う方針を中心に活動。新品種の銘柄名も「さぬきの夢2023」となったようです。香川県産小麦の「さぬきの夢2009」の後継品種ですね。

また、現在流通している「さぬきの夢2009」品質確保の取り組みで分析調査を実施され、タンパク質含有率を調査し、平均値8.3%で他数値も良い方向に開発試験が進んでいるそうです。

※出席者は製粉会社様をはじめ、給食関係の方、洋菓子関係者の方々が多数参加。

 

 

 

 

ーー「さぬきの夢2023」の一次ユーザー=製粉事業者の評価。

香川県製粉製麺協同組合にて製粉評価をして頂いたようです。

タンパク質などの総合評価によると、現時点でAランクに該当(※さぬきの夢2009はBランク)するようです。

うどんのコシに必要不可欠な要素である、強いグルテンも確認でき、讃岐うどんの製造に適した小麦粉であるといえるようです。

今後の改善点は色味がやや濃いので、そちらの色味も改善していく方向となりそうです。

※「さぬきの夢」は小麦の食味と風味はもちろん。美しい小麦の黄金色が評判。

 

 

 

 

ーー「さぬきの夢2023」二次ユーザー=製麺業者の評価。

具体的には、前品種より切りや伸ばし作業が改善され、製麺工程全般で「さぬきの夢2009」よりも高い評価を得ることが出来ました。

茹でた後には、麺の伸びが遅く、コシの持続性が高まりました。

要は麺のコシが強くなり、小麦の食味が高くなり、品質面で大きく評価されました。一次ユーザーの評価層用に、麺の色味が濃く(暗く)なっているとの報告も見られたようですが同様に全般的に高い評価を得ています。

「さぬきの夢2023」をサンプルで提供した、うどん屋さんに実際にうどんを打って頂いた感想はかなり打ちやすいという高評価。「さぬきの夢2009」はASWと比較すると、小麦の食味や黄金色の食べる際の評価は高かったが、取り扱いが難しい。ASWと比較すると、打ち手を選ぶという声もあったが、ここがかなり改善されているようです。

※讃岐うどんのために生まれた小麦として、現在も品種改良が進んでいます。

※初代「さぬきの夢2000」から大きく、製粉製麺適性が改善された「さぬきの夢2009」。「さぬきの夢2023」は更なる進化を果たしました。

 

 

 

 

ーー「讃岐うどん」のトレンド。

現在、香川県及び観光客に人気がある、讃岐うどんの特徴は多加水麺のうどんです。

麺自体の水分量が多く、モチモチとした麺の食感で食べやすい。麺の色はホワイトクリーミーで綺麗な白色である場合が多いようです。

他県のうどんと比較しても、香川県のうどんは色が白く綺麗であると言われています。

色白麺でモチモチとしていながら、噛み切るときにはパチンとしたコシと弾力を感じる、見た目と味、食感が複雑に絡み合った、不思議なうどんであるともいえるようです。

※最近の香川県内の人気うどん店では、加水率が50%近くになるお店もあるそうです。

 

 

 

 

ーー「さぬきの夢2023」消費者の評価。

同様に「さぬきの夢2023」100%でつくったうどんを消費者が食べて、アンケートを実施。

結果は良好で満足度調査で80%を超える結果となり、讃岐うどん特有のコシ、味、小麦の風味ともに高い水準の評価を得ておりました。

※協議会の参加者には議題と共に詳細資料も配布されました。

 

 

 

 

ーー令和6年度の事業計画。

「さぬきの夢2023」の導入体制整備と令和8年度に生産拡大するための生産地域の選定実施、同時に「さぬきの夢2009」の品質向上プロジェクトを実施予定しているようです。

JA香川県と吉原食糧様を中心としたデータ管理アドバイスと実施内容提言を行い、香川県でデータ解析のアドバイスを中心に執り行い、さらなる改善と生産拡大のための研究を継続されるそうです。

※「さぬきの夢」をつくる農地を増やす施策も必要です。

 

 

 

 

ーー「さぬきの夢2023」新規事業展開と海外への輸出。

2次ユーザー(うどん屋やケーキ屋)への「さぬきの夢2023」提供と試作評価の実施予定。

今年度はさぬきの夢応援店にて、現在「さぬきの夢2009」を使用中の店舗に「さぬきの夢2023」を使用してもらった様々なキャンペーンを実施予定です。

「さぬきの夢」を使ったうどんや商品輸出の課題。

香川県のシンボルでもある讃岐うどん。

そのうどんをつくる、製造業者は零細企業が多く、海外輸出まで事業展開が手が回らない場合が多い。今後は輸出に向けた推進体制の構築、生産方法の転換、輸送方法の構築を模索するとのこと。

最終的には輸出支援プラットフォームとの連携も念頭に置き、「さぬきの夢」輸出戦略作りを行う。

さらに新品種「さぬきの夢2023」を使ったうどん商品の開発や海外の規制に対応した商品改良を行い、大ロット輸出を試みるようです。

今年度以降のプロジェクトで品質のさらなる改良を継続し、より多くの消費者に「さぬきの夢」の美味しさを知ってもらう。そのような熱い展望が感じられる協議会でした。

※「さぬきの夢」が海外輸出をされる準備も着々と進められているそうです。

 

 

 

この記事を書いた人

アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/

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