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讃岐うどん CLAPクラップ

高松市朝日町「うどん•そうめん かじかわ」〜讃岐うどんと素麺の秘密 店主梶河さんの地域貢献〜

2021.11.16

2020年9月に閉店した「まさご屋」さんの跡地にすぐにOPENされた「かじかわ」さん。

躍動感溢れるしっかりとした、讃岐うどんと香川県内でも珍しい素麺も楽しめるうどん店。

店主の梶河蓮さんにうどん屋開業のきっかけやこれからについてお話しを伺いました。

高松市朝日町「うどん•そうめん かじかわ」〜讃岐うどんと素麺の秘密 店主梶河さんの地域貢献〜

ーー開業まで。

元々は同じ場所で営業されていました「まさご屋」さんで修行していました。僕の師匠ですね。

讃岐うどん店を開業したい気持ちも、もちろんありましたが経営者を目指していました。

経営といっても自分一人が儲けて、贅沢したいというのではなく。

自分の経営を通じて、お客様も含めて自分の周囲の方が幸せにすることが出来れば、自分の人生も楽しいだろうなという漠然としたものなんです。なので、うどんの技術的なことも経営も、まだまだ勉強中です(笑)。

「まさご屋」の大将がお辞めになる話を聞きまして、大将にもお世話になりましたので。

跡を継いでという気持ちはなかったのですが、自分で良ければ「まさご屋」さんの後でうどん屋の営業を続けてやってみようと思いました。

本当に自然にというか…そんな感じです。

※写真は「かじかわ」さんのうどんづくり風景です。

※「かじかわ」さんのしっかりと存在感あるうどんは生地の段階から躍動感に溢れています。

 

 

 

ーー讃岐うどん店の経営。

技術的なことも店舗運営や経営など、本当に難しいですね。

まずは讃岐うどん店として「味」がしっかりしていないといけないんですけどね。

自分が目指すべき、うどんがあるんですけど…。毎日、同じ品質のものを提供するということがこんなに難しいことなのかと日々感じています。

他のうどん屋の大将とお話しする機会がありますが、本当に色々と勉強させて頂いています。有名店や人気店になるには、当たり前ですが毎日の努力はもちろん。「味」以外のところでも、人気になる理由がそれぞれにありますよね。

※写真は「かじかわ」さんのうどんづくり風景です。

※切られたばかりの「かじかわ」さんのうどんは躍動感と貫禄も感じます。

 

 

 

ーー讃岐うどんの難しさと面白さ。

経験がない分、自分なりに毎日、頭を使ってうどんを打っています。

どんなに細かく、丁寧に自分で作っても毎日微妙に違うことが、最近は楽しいですね。

「昨日はこうだったのにな…」

と思いながら、本当に日々楽しみながらうどん作りに向き合えています。

OPEN当初は太さはこれくらいで、弾力はこうで…とか色々考えてましたが、思うようにならないもどかしさが難しい反面、

「今日はどんなうどんに仕上がるんだろう」

と思えています。

もちろん、自分の中でお客様に出す商品としての原則や基本、軸はあります。

それを守りながらですけどね。

失敗を恐れずに「良いな」と思うことは怯まずに挑戦して、毎日成長したいんですよ。

※写真は「かじかわ」さんのうどんづくり風景です。

※「とにかく毎日が勉強の連続なんです」と店主の梶河さん。

※写真は「かじかわ」さんのうどんづくり風景です。

※席数も比較的多い店舗。ランチタイムは近隣施設の職員さんが殺到されます。

 

 



 

 

 

ーー讃岐うどん店の経営とその先。

まずは「かじかわ」が多くのお客様から愛されて、可愛がってもらえる店舗になるように目指さないと行けませんね。

讃岐うどん店の形態は毎日来てくださる常連さんに支えられていますから。

前の「まさご屋」と同じくらい、地域に愛されるうどん屋を目指しています。

元々、自分が経営者を目指していたのは、色々な問題が自分の周囲でも起きていて、社会や地域に元気がなくなったていると感じました…そこに活気を取り戻したいという気持ちがありました。

大きく言いましたけどね(笑)。

環境問題もそうですし、讃岐うどんのブランディングも、もっともっとバリエーションがあっても良いなと思っています。

そういう問題を他人事にせずに、自分自身も積極的に関わるには、決定できる範囲や数の多い経営者になるのが一番だと思います。

経営者は自分自身で判断決定する機会が本当に多いですから。

自己満足かもしれませんが…社会と言うか、自分の近い世界や地域に対して貢献したいなという気持ちが常にあります。

※写真は「かじかわ」さんのうどんです。

※店主梶河さんと同じく力強く、前向きな活力に満ちたうどん。

 

 

 

ーー経営者として気づいたこと。

「まさご屋」の大将をすぐそばで見ていましたし、経営者になりたいと思っていましたけど…実際にやってみると大変ですね(笑)。

見たり聞いたりして、知っていることと、実際にやることは大きな違いがありましたね。

良くも悪くも、全て自分に跳ね返ってきます。でも、それが楽しくて毎日が充実しています。

それと、例えば小麦粉うちは国産小麦2種を使っていますけど、本当は…

「ASWの方が作業しやすいだろうな、生地は扱いやすいだろうな」

とか思うんですけどね(笑)。

讃岐うどんの味や品質的な観点で言うと、やっぱり国産の小麦や香川県産の「さぬきの夢」を使う方が地産地消や広くは日本の産業に貢献出来ていると思います。

讃岐うどんはまだまだ、進化出来ると思っていますし、もっともっと付加価値をつけられる要素がありますから。

他業種のお店と一緒に「食」のイベントをすることもありますが、「美味しい」を追求すること以外に環境問題や食材の廃棄ロスをゼロにしていく動きが身近に感じられます。

自分と同じ世代で近い考え方を持っている経営者の人も多くて、良い刺激を受けていますね。

例えば、食材廃棄ロスの問題についても当店では、余ったうどんは残った油で素揚げにして、無料でお客様に差し上げたりしています。残ったうどん玉も袋に入れて欲しいお客様には持って帰って頂いたりと。

お客様が喜んで頂きながら、食品の廃棄ロス問題が少しでも解決出来ればと思います。

自分に関わる周囲のことや身近なことを、まず良い方向になるように積極的に関わっていきたいですよね。

※写真は「かじかわ」さんのうどんです。

※「かじかわ」さんのうどんは太さと弾力はもちろん、小麦の豊かな香りも楽しめます。

※写真は「かじかわ」さんのうどんづくり風景です。

※讃岐うどんのコシだけでなく、国産小麦ならではの香や色が楽しめる。

※写真は「かじかわ」さんのうどんづくり風景です。

※生地を切った瞬間に小麦の香りが弾ける。

 

 



 

 

 

ーーおすすめは「かけうどん」と「素麺」。

やっぱり「かけうどん」を楽しんで頂きたいですね。

「釜揚げ」や「肉うどん」もありますが、定番の「かけ」をお召し上がり頂きたいです。とにかく一生懸命作っています。

まだまだ勉強中なので、小麦粉や打ち方なども日々良いなと思うことを取り入れています!

それと「素麺」ですね。

実は「素麺」は「まさご屋」の大将がまだ、ウチ向けに作ってくださってます。当店のお客様にも「まさご屋」さん時代からの常連さんもいらっしゃいますから。大将自身も手延べ素麺作りの技術を次代に繋ごうと、まだまだ活動されています。

そんな、「まさご屋」の大将の

「後世に手延べ素麺の技術を残したい」

と言う気持ちのこもった「素麺」はやっぱり美味しいですよ。

ぜひ、「まさご屋」の「素麺」と僕が作る「うどん」を一緒に楽しんで頂けたら嬉しいですよね。

※写真は「かじかわ」さんのうどんです。

※ネギと天かす、いりこは無料。「かじかわ」さんのシンプルイズベストの「かけうどん」は実食で。

※写真は「かじかわ」さんの素麺です。

※「素麺」は小からでも注文OK。一杯一杯丁寧に作ってくれます。

※写真は「かじかわ」さんの素麺です。

※手延べならではの麺の伸びと弾力。素麺は注文後に少々お時間頂きます。

※写真は「かじかわ」さんの素麺です。

※手延べならではの弾力と喉越し。醤油はもちろん小豆島の醤油を使用。おすすめです。

※写真は「かじかわ」さんの素麺です。

※太く強いうどんとは対照的に細く美しい素麺。セルフ店でこのクォリティが食べられるのが嬉しい。

※写真は「かじかわ」さんの素麺です。

※うどんと一緒に頂くと「味」だけでなく、「香り」も楽しめる。それも「かじかわ」さんの楽しみ方です。

 

 

 

ーー最後に一言。

単純に自分が儲かれば良い、合理性を追求して利益を最大化したい…と言うことは考えていません。

まず、お客様に喜んで頂く手段が「讃岐うどん」なのですが、そこで喜んで頂きながら、環境問題や食材廃棄問題を解決することで地産地消や地域活性化に繋げていければと思います。

自分の周囲は自分で良い方向に変えていきたいですよね。

色々と申し上げましたが、高松市朝日町にある、気軽にこれる地域のうどん屋には変わりありません。お気軽にお越しください!

現在は「うどんコレクションスタンプラリー2021」にも人気のうどん屋さんと一緒に参加させて頂いています。ぜひ、他の名店、人気店さんと一緒に皆様の日常のうどんライフを楽しみに「カジカワ」へもお越しください。

※写真は「かじかわ」さんの外観です。

※場所は高松市朝日町。香川県立中央病院から徒歩で行ける距離です。ぜひ「うどん」と「素麺」をお楽しみ下さい。

 

 

 

うどん•そうめん かじかわ
住所 〒760-0065 香川県高松市朝日町2丁目2−11
営業時間 11:00〜14:00 ※休みは日曜日

この記事を書いた人

アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/

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