「一般社団法人 日本うどん協会」始動〜KEYWORDは繋がる・広める・高めあう〜
- 2024.04.25
2024年4月23日(火)に開催されました「一般社団法人 日本うどん協会」説明会。
理事である、純手打ちうどんよしやの山下さんをはじめ、県内のうどん屋さん、讃岐うどんに携わる方々に多くのメディアの方が参加された説明会に参加させて頂きました。
「一般社団法人 日本うどん協会」始動〜KEYWORDは繋がる・広める・高めあう〜
ーー「一般社団法人 日本うどん協会」理事である山下義高さんの自己紹介。
理事である山下義高さんは1975年生まれで香川県琴平生まれの琴平育ちです。
2009年に丸亀市飯野町「純手打うどんよしや」を開業。香川県内でも数少ない手打ち手切りのスタイルの讃岐うどん店として一躍人気店に。
2016年以降「うどんコレクションスタンプラリー」などの讃岐うどんイベントを多数手掛けて、讃岐うどん業界を盛り上げます。
2022年人気TV番組「情熱大陸」に出演し、全国区の人気を得られました。
2024年2月6日「一般社団法人 日本うどん協会(以下:うどん協会)」を設立。代表理事を務めることに。
「うどん協会」は香川県のうどん屋関連の会員の方が多いのですが、理事には東京や大阪、名古屋の人気うどん店の店主さんたちも理事に名を連ねています。
※「情熱大陸」出演でおなじみ。「純手打うどん よしや」店主の山下義高さん。
ーー「うどん協会」の設立。
理事山下さん冒頭のご挨拶。
「はじめに全国のうどん屋さんをこのうどん協会がまとめたいわけではないですし。会費やイベントなどで儲けようとしているわけではありません(笑)」
「また、入会された会員さん(うどん屋さん)はご自身の経営が劇的に改善するわけでもなく、魔法のように劇的に良くなるわけではありません。そういった保証は出来かねますので、ご理解ください」
と山下さん。
ーー「うどん協会」の目的。
「簡単に言うと、困っているうどん屋さんを助けたい。孤立して相談相手がいない経営者の方、これから困りそうなこと、つまづくと考えられることを解決に向けて可能な限り支援したい。入会された誰もが、これからのうどん業界を担う存在になれると思っています。そんな、きっかけづくりが出来る協会だと思います」
「現在僕たちは、香川県内の会員さん(主に県内うどん屋さん)でうどん屋の経営をするにあたり、日常の困りごとや悩み事が相談できる関係がすでに構築されています」
と山下さん。
お互いに持ちつ持たれつの良い関係性がある、それらを広げていくことで香川県のうどん屋さんの裾野を広げていかれたいそうです。
ーー香川県のうどん屋が直面する現実。
「これからは少子高齢化が進み、うどんを食べる人口自体が減少し、うどん屋の成り手も少なくなります。また、仕入先である取引業者さんの廃業など、予期せぬ事態も起こり始めています」
「香川県内のうどん屋も企業と同様に、原材料の高騰や店主の高年齢化による製造能力の限界による売上減少など、本当に経営を持続することが難しい時代へ突入しています」
と山下さん。
現在、讃岐うどんは幾度かの讃岐うどんブームもあり、ブームから文化となり、香川県の貴重な観光資源として定着しました。
ですが、うどん屋さんの店舗数は年々減少傾向にあります。
そんな決して、順風満帆とは言えない状況でうどん屋さん個人レベルでなく、うどん業界を支えるチームとして強固な連携を取りたい。
そんな強い気持ちが見える会見です。
ーー今だから出来ること。
「困窮して仕方なく挑戦するのと、勢いのある間に動き出すのは世間の受け取り方や評判が違います。色々な背景を踏まえても余裕があり、伸びる余地がある『今』動くことに価値があると思います」
「お店を長年経営されている方々、商売うを続けている方は間違いなく地力がある。横の交流をきっかけに、多くのうどん屋さんが今よりも良い方向に変われると思います」
「(入会してくれることで)確実に良くなる保証は出来ないが、地力のある人たちが自分でも気づいていない能力や成功体験をみんなで共有することが大切だと思います。『自分も何か出来そうだ』小さな一歩の踏み出し方が分かる。最初の一歩を踏み出せるようになります」
と山下さん。
今は一歩踏み出す勇気が大切な時代です。
踏み出すことで自分が変わり、気づかない間に好転しているケースが多々あるように思います。
ーーインターネットの大切さ。
「今の時代はインターネットは本当に大事です。集客はもちろん、SNSを上手に活用することが経営を成功させる絶対条件です。集客以外にも、子供たちにうどん屋という職業に気軽に触れてもらえる、興味を持ってもらえるきっかけになります」
「うどん屋さん同士の交流が盛んになることが業界の盛り上がりや底上に繋がる。単なる息抜きだけの友達ではない、自分自身の店の経営はもちろんですが、業界全体をプラスの方向に持っていける、お互いに切磋琢磨出来る仲間の存在は大きいと思います」
と山下さん。
ここ数年、SNSでの発信を通して、香川県内のうどん屋さんも定期的にスターが誕生されています。
これもSNSでの発信と仲間同士がつながってこそですね。
ーー「繋がる・広める・高めあう」。
「『繋がる』はチャットやSNSを使ったグループでのコミュニケーション。例えば、二代目が事業継承で先代からの教えや知識、技術に関する疑問があっても、相談する先がない。自分が教わったことに対して疑問に感じることについての技術への裏づけや相談も可能になります。会員内のうどん屋さん同士はライバルでもありますが同じ目的を持つ仲間でもあります」
「最適解かどうかは分からないのですが。それぞれ経験から基づく、具体的なアドバイスというのは、今悩めるうどん屋さんにとって、きっと良いプラスの判断材料になります」
「『広める』はうどん教室や講演会にセミナーや動画配信等のうどんを広める広報活動。例えば、うどん教室を開催するとしても実際に営業している、近所のうどん屋さんの大将に教えてもらうと愛着が湧きます。子供たちとうどん屋の距離を縮めて、憧れの対象になれるかもしれない」
「『高めあう』は勉強会や研修の開催。高い技術を持つメンバー間での交流会は全体のレベルを確実に押し上げます。うどんや出汁についての技術的な勉強会はもちろん、店舗経営や個人的に聞きにくいことも気軽に聞ける環境が高めあえるきっかけになります」
と山下さん。
激動の時代を迎えている、香川県の讃岐うどん業界関係者にとっても心強い団体です。
まだまだ、これからの組織とのことですが、会場内には強い熱量、業界をさらに発展させていくという熱い気持ちと一体感を感じられる素敵な説明会でした。
一般社団法人日本うどん協会 | |
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住所 | 〒7611703 香川県高松市香川町浅野828-1ウインクスC102 |
電話番号 | 087-813-7660 |
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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