讃岐うどんは足踏み禁止?過去にあった「足踏み問題」を簡単に振り返ります。
- 2018.08.08
「足踏み」をすることで讃岐うどんにコシが生まれます。
そんな、大切な工程の「足踏み」が過去に禁止になった?…ようなことがあったそうです。
いくつかの書籍や讃岐うどん店の店主さんの取材時のお話を参考に簡単に振り返ります。
讃岐うどんは足踏み禁止?過去にあった「足踏み問題」を簡単に振り返ります。
●騒動のきっかけ。
諸説ありますが、きっかけは昭和40年頃だそうです。
とある讃岐うどん店に訪れた観光客がうどんを足踏みしているのを見て、驚いたそうです。
「衛生面で良くない、不衛生だ」と保健所へ連絡したというのが発端だそうです。
●香川県からの「足踏み禁止条例」?現在は?
それを受けて、香川県はうどんをつくる工程の「足踏み」を不衛生であるということで禁止する条例を発令?…かなり大きな問題となったそうです。
色々な書籍やネット検索してみますと、「条例が発令された」と記しているものあれば、「条例は出ていない」とかなり曖昧でした。
実際に飲食店の営業許可を管理する、高松市保健所の食品衛生課に問い合わせしてみました。
「衛生面に配慮した環境下で作って貰えれば問題ないです。」との返答でした。
現在では…という意味合いかも知れませんが。
真意は特定できませんでした。
●「足踏み禁止」による影響。
「足踏み禁止令」は主に製麺所(うどんを卸販売する業者)が対象になったといわれています。
それを受けて、さぬき麺機㈱さんが足踏み作業を替わりに行う機械を独自で開発されたそうです。
それが「足踏み代用凸凹ローラ」たそうです。
そこから、各々の製麺所をはじめ、讃岐うどん店に機械が広がるひとつのきっかけになったようです。
機械の評判は良かったそうです。
作業の負担も軽減されて、品質も足踏みと変わらず、さらに一定の品質を生み出せる長所があり、重宝されたそうです。
その後はおなじみの「麺切りカッター」等も出来たそうです。
いずれにしても「足踏み禁止」騒動が讃岐うどん業界に与えた影響は大きなものだったと想像できます。
●「足踏み」は不衛生?
足踏みする生地にはナイロン等で包んだりすることが前提です。
あまり衛生上は問題ないように思えます。
機械で足踏み代行するにしても、機械自体を掃除や手入れしてなければ、不衛生ですから。
おそらく、発端となった方も見た目のインパクト等で圧倒されたのかも知れませんね。
●「足踏み」と「機械」で作るうどんの差は?
うどんの出来栄えに関しては素人では判別不能ではないでしょうか。
現在でも数少ないですが、純手打ち(すべての工程を機械抜きで手作業でつくる)の讃岐うどん店もあります。
ですが、店主さんにもかなりの負担があると考えられます。
店主さんの体力的にも作れるうどんの数も制限が出来てきます。
常連客に末永く来てもらったり、経営的なことを考えますと現在では機械の導入は必要不可欠かも知れませんね。
もちろん、機械でつくったうどんは簡単ということではありません。
うどんづくりというのは様々な要素が重なりますから、本当に奥深いものだと思います。
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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