【豆知識】どこまでが「うどん」で、どこからが「ひやむぎ」?「うどん」はいつから?
- 2018.03.13
讃岐うどんのWEBサイトを運営しておりますが、うどんの定義は?と聞かれると本当に困ってしまいます。せめて「うどん」と「ひやむぎ」くらいは長さや大きさで区別はあるのではないか…を調べてみました(笑)。
【豆知識】どこまでが「うどん」で、どこからが「ひやむぎ」?「うどん」はいつから?
●うどんの定義は難しい
先日、取材させて頂いた讃岐うどん店の店主さんにうどんの定義って何でしょうね…との話題で盛り上がりました。
そして、盛り上がりついでに記事にしようとなりました(笑)。
店主さん曰く、うどんを切る機械を購入する際にJAS(日本工業規格)か何かで長さか太さかで規格が分かれて…というのを誰か言っていたような」ということを仰られておりましたので、早速調べてみました。
ちなみに「JAS」は日本農林規格で、農・林・水・畜産物の加工食品の品質保証規格だそうです。(※wikipediaより抜粋)
全国乾麺協同組合連合会のWEBサイトに乾麺の太さの定義がありました。
※全国乾麺協同組合連合会のHPはコチラ
●乾麺での太さの定義
上記はあくまで乾麺での定義だそうです。
うどんは直径1.7mm以上です。
ひやむぎは1.3mm以上で1.7mm未満。
そうめんは1.3mm未満なんですね。
乾麺レベルですと本当に極々わずかな差です。
素人には区別は難しそうですね。
ちなみに国語辞典で「うどん」を調べますと、小麦粉を練って薄く延ばして、細長く切った食品とのことでした。
ちなみに「冷や麦」は細打ちにしたうどんを冷水や氷で冷やした後、つゆ等をつけて食べるとのことです。
本当に微妙なんですね。
この辺りも、すこしづつですが色々調べたり、聞いたりして、いろんな説を記事にしていければと思います。
●うどんの語源
せめて、語源くらいは突き止めたいと思いましたが、こちらも諸説あり特定出来ませんでした。
これまで確認出来ている「うどん」の綴りだけでも、烏飩・饂飩・ウトン・ウントン・飩・温飩・ウドン・烏雲等で時代によって様々です。
ちなみに1536年~1639年の文献等で確認出来たものです。
●筆者のまとめ
幹麺の品質保証規格としての分け方は明確にありました。
ですが、明確にうどんの定義はというと謎は深まります。
小麦の麺食文化は空海が唐に派遣された時、すでに中国の一部の地域で確認されていました。
日本での最古の「うどん」という表記が確認できるのは1300年代だそうです。
さらに庶民がうどんを食べるようになったのは、室町時代の石臼普及後となりますので、室町時代以降となります。
江戸時代に大阪や江戸で商売用として、うどんは定着されれていました。
ですので、正確に「うどん」という名前が定着したのは室町時代から江戸時代でしょうか。
「ひやむぎ」も切り麺のひとつでしたので、ある地域ではそうめんになったり、ヨーロッパではパスタになったり…各国や各地域で特色を強めて発展しているのだと思います。
本当に諸説あるようです。
箸休め記事にお付き合い頂きましてありがとうございました。
※讃岐うどん店の店主さんのインタビューと下記書籍を参考にさせて頂きました。
書籍名 日本めん食文化の一三〇〇年
発行日 2009年9月10日
著者 奥村 彪生
発行所 社団法人 農山漁村文化協会
この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
- TOP
- 讃岐うどんに関するまとめ記事やネタ情報
- 【豆知識】どこまでが「うどん」で、どこからが「ひやむぎ」?「うどん」はいつから?