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坂出市加茂町「がもううどん」~僕と兄貴と親父とうどん。蒲生家のハーモニー~

2022.06.28

坂出市加茂町にある「がもううどん」さん。

香川県で讃岐うどんを巡るなら絶対に行きたいお店と言われているほどの超人気です。

田園風景に囲まれた独特のロケーション、親子二代で毎日のうどんづくりに励まれています。

今回は、蒲生家次男の蒲生諭志(さとし)さんにうどんづくり等、たっぷりとお話をお伺い出来ました。

坂出市加茂町「がもううどん」~僕と兄貴と親父とうどん。蒲生家のハーモニー~

ーーうどんづくりの担当分担と一日のスケジュール。

麺に関しては親父と僕でつくっています。

出汁は兄ですね。天ぷらは兄と兄の奥さんが担当しています。

まず、うどんを「練る」工程ですが最初に父が練り機を回します。

それが、深夜の12時20分頃で、一日のはじまりです。僕は少し遅れて、深夜1時頃に店に入り製麺を始めます。それと並行して兄が天ぷらやあげを作っていきます。

世間一般の皆さんにとっては真夜中ですが、僕たちにとっては、この時間は朝イチになるんですね(笑)。

※画像は「がもううどん」蒲生家次男の諭志さんです。

※蒲生家の次男としてお店を支えている諭志(さとし)さん。

※画像は「がもううどん」のうどん風景です。

※かけうどんにお好みの天ぷらを乗せて食べるのが定番。

 

 

 

ーー「がもううどん」に帰るきっかけ。

僕は元々、富山県でうどんとは関係のない一般企業で勤めていました。

当時の自分自身を振り返りると…仕事が行き詰まっていた感がありましたね。

また、自分の息子がちょうど小学校にあがるタイミングでもあったので、家族には無理を言って、香川県に帰ってくることにしました。

それが、自分が29歳の時でした。

ちょうど映画『UDON』の撮影があったり、讃岐うどんブームが来ていた頃でもあり、店もかなり忙しい時期でした。人手も足りておらず、自分が帰ってうどん屋を手伝うにはタイミングも良かったなと思っています。

※蒲生家の次男の諭志さんです。

※29歳で香川に帰ってくることを決意。当時を振り返る諭志さん。

※画像は映画『UDON』のポスターです。

※映画『UDON』(本広克行監督・2006年公開)

 

 

 

 



 

 

 

 

ーー「がもううどん」で働くことに。

帰ってきた後は、自分自身が一からうどんづくりを修業するというより、現場で作業しながら色々と思い出す感じでした。

子どもの頃から、しょっちゅう店は手伝っていましたので、うどんづくりの段取りやコツなんかが体に染み付いていましたんですね。

すんなりと馴染むことが出来て、即戦力だったと思います(笑)。

※画像は「がもううどん」のうどん風景です。

※いまでも、うどんづくりの難しさに直面していると語る諭志さん。

 

 

 

ーー体が覚えていた「がもう」のうどんづくり。

自分が高校時代に父が入院していた時期がありました。その時に、自分も店をしばらく手伝ったことがありました。

当時、学校に通いながら、毎日寝不足で店を手伝っていた経験が体に染みついていたんでしょうね…。自分でも驚くほど、現場で動けました。しっかりした、うちのうどん作りの基本みたいなものが、自分の体に残っていたんだと思います。

実家が商売をしている方ですと分かると思うんですが、小さい頃から店を手伝ったり、両親が働く姿を毎日見たりしていると、店が自分の生活空間になりますよね。

何か、店にいるだけで自分の気持ちが本当に落ち着きます。

ただ、学生時代の自分は部活のテニスや遊ぶことに明け暮れることが多くて、兄ほどは店を手伝ってませんでした。

兄は当たり前のように、毎日手伝ってましたので、今でも兄には頭が上がりません(笑)。

※画像は「がもううどん」の蒲生諭志さん

※うちのうどんは「毎日食べても飽きない」のが一番の特徴と語る諭志さん。

 

 

 

ーーうどんづくりのこだわり。

「宵練り」をして、ひと晩寝かすうどん屋さんも多いと思いますが、うちは「朝練り」が一番の特徴ですね。

「朝練り」のうどんが独特の食感とか風味に表れているんだと思います。

後は、本当に店自体が狭いので…広くて、席数のあるうどん屋さんみたいに、うどんを打ちながらとか、切りながら練るということが出来ないんですよ。

なので、「朝練り」で作ったうどんを、朝のうちに麺の状態にしておきます。

元々は製麺所がメインでしたので、茹で上げた後もうどんの美味しさを長持ちさせないといけません。

そのため、うどんの加水も低めですので、麺の状態で営業中に麺の熟成が進んでいきます。お客さんが食べる頃には、ちょうど良い塩梅と言いますか、絶妙の美味しい状態のうどんが出来上がる…そんなイメージはあります。

本当に偶然の産物的な感じはありますね。

※画像は「がもううどん」のうどん風景です。

※かけうどんとおあげの組み合わせが一番人気です。

 

 

 

 

ーー兄弟でのうどんづくり。

うどんづくりについては、毎日兄弟で話し合いをしています。

兄は、その日その日のうどんの状態に合わせて、出汁を作ってくれていて、僕は僕で出汁の状態に合わせて、うどんを調整して作っています(笑)。

自分たち兄弟で、うどんに対する強い思い入れがありますので、お互いに気をかけあってます。美味しいうどんをお客さんに提供するために、兄弟で謙虚にやれているんだと思います。

後は、「茹で」が難しいですね。毎日、麺の表情が違いますし、時間帯で麺の状態が刻々と変化しますので、最適な「茹で」の見極めは本当に難しいですね。

※画像は「がもううどん」のうどん風景です。

※一瞬で麺の表情が変わるのを見逃さない。

 

 

 

ーー諭志さんの思う「がもううどん」。

ひと言で言うと、食べやすい、やさしいうどんですね。

毎日、食べても飽きがこないうどんなんだと思います。ウチは県外の方に多く来ていただいているイメージが強いと思いますが、実は毎日のように来られるご近所さんや地元の方がほとんどなんですよね。

常連さんに毎日、朝食代わりに食べてもらっている…ご近所さんや常連さんに支えてもらっているのが「がもううどん」なんですよ。

※画像は「がもううどん」のうどん風景です。

※天候など日々刻々と対応するため「茹で」は難しい工程と諭志さんは教えてくれました。

※画像は「がもううどん」のうどん風景です。

※「がもううどん」さんはお店の外で食べるうどんがまた格別ですね。

 

 

 

ーー人気メニューは。

うちは「かけ」に、しっかり出汁の染み込んでいる「あげ」を乗せるのが定番だと思います。

それに、好きな天ぷらをもう一つ乗せて食べた頂いたり…。

お客さんそれぞれに好きなように食べてくれたら、嬉しいです。

※画像は「がもううどん」の蒲生諭志さんです。

※お店は変わらず、お忙しい中でも丁寧に取材対応して頂いた諭志さん。

※画像は「がもううどん」のうどん風景です。

※多くのお客様を魅了する、「がもううどん」さんの「かけうどん」。

 

 

 

ーー最後に一言。

とにかく皆さんに育てていただいた「がもううどん」という、看板を守っていくことに尽きます。

それが、僕がここにいる意味、使命だと思っています。

弟である僕が二番手として、これからも親父と兄に従って、「がもううどん」の看板を守っていきたいです。

※忙しい午前中の時間帯も笑顔でご対応頂いた諭志さん。ありがとうございました!

※画像は「がもううどん」の看板です。

※讃岐うどんファンの故郷のような「がもううどん」さん。

 

 

 

 



 

 

 

がもううどん
住所 〒762-0023 香川県坂出市加茂町420-1
電話番号 0877-48-0409
営業時間 8:30~14:00 麺がなくなり次第営業終了 (土曜祝日は8:30~13:00頃) ※休みは月曜日・日曜日(不定期の臨時休業日あり)

この記事を書いた人

アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/

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