口コミで絶賛!60秒でつくる製麺所風うどん&讃岐うどんの楽しみ方〜「瀬戸内の小魚と讃岐の地酒処 遊庵」~
- 2024.06.28
高松市古馬場町にある、地酒とさぬきの郷土料理の店「遊庵」のオーナー立石さんが即席でつくる讃岐うどんが口コミで話題に。
誰でも簡単に作れる讃岐うどんの調理法と讃岐うどんの楽しみ方について、お話を伺いました。
※記事でご紹介するうどんは「遊庵」様のグランドメニューにはございません。予めご了承ください。
口コミで絶賛!60秒でつくる製麺所風うどん&讃岐うどんの楽しみ方〜「瀬戸内の小魚と讃岐の地酒処 遊庵」~
ーー高松市内で県外客に人気の和食店「遊庵(ゆうあん)」。
瀬戸内の旬魚や小魚と地酒でお客様をもてなす高松市内の和食店「遊庵」。
メニューに骨付鳥やフライドポテト等の居酒屋メニューは、一切ありません。
香川の食材をつかったこだわり抜いた料理と香川県の郷土料理に地酒が楽しめる、知る人ぞ知る、硬派な和食店です。
今回は、香川県の食材のプロでもある、遊庵のオーナー立石さんに誰でも出来る、美味しい讃岐うどんの作り方を教えて頂きました。
ーー冷凍うどんを使って本場「讃岐うどん」を再現。
「ご自宅でもできる簡単な讃岐うどん」をコンセプトにとにかく手軽に食べられて、美味しい作り方をオススメさせて頂きます。
当店は観光や出張などの県外のお客様が大変多いのですが、ある時
「香川県に来たのに、うどんを食べられなかった」
と残念そうにされている、お客様に香川県の食材を使った冷凍うどんを振舞ったのがはじまりです。
うどんのイメージは、まんのう町にあります「三嶋製麺所」さんのうどんですね。製麺所の素朴な飾り気のない、シンプルな讃岐うどんです。
簡単に出来ますので、普段料理されない方も、美味しくつくれると思います。
ーー香川県の生醤油を使うだけでおいしい。
今の時代は、冷凍食品でも美味しいので、どこのメーカーさんの冷凍うどんでも大丈夫です。
当店では、香川県内スーパーチェーンである、マルヨシセンターさんの県産小麦「さぬきの夢」を使ったPBの冷凍うどんを使っています。
テーブルマーク(加ト吉)さんの冷凍うどんでしたら、県外の方も手軽に手に入るかと思います。
本当にどちらの冷凍うどんでも美味しく出来ます。ご自宅の冷凍庫で眠っているうどんで試してください(笑)。
ただ、うどんにかける醤油はポイントです。
当店は、香川県の宮池醤油醸造場さんのだし醤油「味将軍」を使わせて頂いています。宮池さんは高松市屋島にある、醸造場です。
「味将軍」は心地よい甘さが特徴でどんな料理にもぴったりだと思います。
唐辛子は「香川本鷹(かがわほんたか)」です。
「香川本鷹」は主に塩飽諸島でつくられた、サイズが大きい唐辛子です。一般的な唐辛子の数倍の辛味がありますので、アクセントにぴったりです。
ーー調理時間はわずか1分。
麺を鍋に入れて、冷凍うどんがほぐれてくればOKです。
茹で上げる必要もないですし、冷水でシメる必要もありません。
後はお好みでネギと唐辛子、しょうがを入れて、だし醤油をひと回しで完成です。
本当に難しく考える必要もないんですよ。
僕も賄いで食べてますけど、美味しいです。
もしかしたら、香川県のうどん屋さん、製麺所で食べるうどんと遜色ない美味しさかもしれませんね(笑)。
ーー讃岐うどんの基本。
香川県内でも、製麺所以外でこういうシンプルなだし醤油+うどんは見かけなくなりました。
当店で、県外のお客様にお出しすると大変喜ばれます。
最近は色々なスタイルのうどんが定着しましたけど、やっぱり讃岐うどんといえば、かけうどん、釜揚げうどん、生醤油うどんが讃岐うどんの代表的なスタイルだと思います。
ーー讃岐うどんにおける「香り」の大切さ。
讃岐うどんは香りが大切だと思います。
香川県産小麦の「さぬきの夢」の特徴はなんといっても、小麦の香りです。
オーストラリア産にはない、上品さと小麦らしい食味が感じられます。
もう少し、詳しく言いますと小麦の甘い香りの後に、ほのかに追いかけてくる、エグみが良いんですよ。当店は料理と地酒を合わせることが多いのですが、そのエグみが日本酒との相性を引き立たせます。
小麦の、ほのかなエグみと苦味が地酒の香り、余韻にも負けないので、味と香りに奥行きが出るんです。
当店は、天ぷら粉にも「さぬきの夢」と県産米「おいでまい」を天ぷら粉にして使っています。「さぬきの夢」を粗くしたものを天ぷらに香り付けとして加えています。
分かるお客様には分かって頂けるんですよ(笑)。
「この天ぷら、香りが良いね」
とお声がけ頂いた時が、僕自身が料理をやっていて嬉しいと思える瞬間でもあります。
ーー香川県うどんとそばの関係。
令和になった今でも、昔ながらの製麺所に行くと、そばを出しているお店がまだありますよね。
綾川町の「池内うどん」さんはうどんとそばの「アベック」が人気じゃないですか。
よくよく考えると、あの地域はひと山こえたら、徳島県です。
徳島県といえば郷土料理で「祖谷(いや)そば」があります。昔は香川県の南側の地域でも、「生そば(きそば)」が作られていたと言われています。
今でこそ、香川県はうどん県ですが、昔はうどんを作っているのは、香川県内でも中讃の一部の地域だったのではないかと思います。実は、香川県と徳島県の県境の付近では、そばづくりが盛んでした。
そういう、歴史から考えていくと、香川県の製麺所で食べる、そばも面白いですよね。
ーー香川県のうどん屋さんにある「おでん」に着目して欲しい。
香川県でうどんを楽しむのと、同じくらい大切なのは「おでん」です。
実はお店毎のオリジナリティを強く感じることが出来るのは、「おでん」だと思っています。
他県では辛子で「おでん」を食べますが、香川県の「おでん」は辛子味噌、白味噌ですから、そこが決定的に違いますよね。
さらに、「おでん」に入っている天ぷらが美味しい。
天ぷらといっても、「おでん」に入っている魚の練り物を香川県では天ぷらと呼んでいます。この天ぷらも、お店毎に個性的があって美味しいんですよね。
おでんの厚揚げもお店によって焼き豆腐のお店もあったり…と面白いですよ。
お店側からすると、「おでん」は串うちしたり、出汁を作って、味が染み込ませるのにも時間がかかります。仕込みが大変で手間がかかるはずなんですよ。
材料をカットしてフライヤーで揚げる、天ぷらと比較すると、効率悪いはずですからね。
それを毎日、一本一本丁寧に仕込んで、お店で出すという、お店側の努力は見逃せませんし、素晴らしいと思います。
ぜひ、県外の方はうどんを注文して、うどんが来るまでにおでんを食べるという、香川県のうどん文化を楽しんで欲しいですね。
最後に簡単にレシピをまとめます。
1 冷凍うどんを麺がほぐれるまで茹でる(約1分)
2 うどんを丼に入れて、お好みで薬味(ネギ、唐辛子、しょうが)をトッピング
3 だし醤油(香川県産メーカー醤油)でひと回しで完成
瀬戸内の小魚と讃岐の地酒処 遊庵 | |
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住所 | 〒760-0045 香川県高松市古馬場町2番地5 |
電話番号 | 087-811-9034 |
営業時間 | 18:00~ ※ 席数が少ないため、ご来店される場合はご予約をおすすめします。 ※品切れ等あった場合は24:00前でも閉店する場合があります。 ※休みは日曜日と祝日 |
この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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