名店「本格手打 もり家」森田社長が語る~讃岐うどんのエッジと讃岐うどん職人とは~
高松市内の人気店「本格手打 もり家」社長の森田真司さんにインタビューさせて頂きました。讃岐うどんの「エッジ」とは、美味しい讃岐うどんの秘訣を教えて頂きました。
名店「本格手打 もり家」森田社長が語る~讃岐うどんのエッジと讃岐うどん職人とは~
ーーうどん粉、小麦粉のこだわり。
当店で使う小麦粉は独自のオリジナルブレンドですね。国産小麦と香川県産小麦にオーストラリア産の小麦を一番美味しいと思うバランスでつくっています。特にうどんは生き物ですので日々、様々な要因によって変化しますから。それを感じながらの作業にもなります。
ーー夏場と冬場のうどんづくりの違い。
当然、季節にも大きく左右され、夏場は冷や系が売れますのでモチモチ、つるつるの喉越しを重視します。逆に、冬場は温かいうどんが、売れますのでしっかりとコシの感じられるものを提供しなければいけません。出汁のベースは伊吹島産のイリコを使います。昔ながらの讃岐うどんづくりを踏襲した、基本に忠実なつくり方をしていますね。
ーー讃岐うどん職人として大切なこと。
基本「うどんづくり」というのは「一人仕事」なんです。うどん職人は全工程を自分で責任を持って完結出来なければいけません。誰も助けてはくれませんから。開店当初は全て自分一人で全てつくっていました。かなり、孤独な作業の連続です。
ーー繁盛店、讃岐うどん店として。
現在は、おかげ様で多くのお客様に来店して頂けるようになりました。大変多くのお客様に来店して頂いていますので、逆に一人では無理です。スタッフと分業、協力しなければお客様に迷惑をかけてしまいます。一番大事なのは、品質です。やはり、毎日同じ「もり家」のうどんをお客様に提供しなければいけません。こだわりで言うと随所にあります。
ーーうどんづくりの工程でのポイントは。
讃岐うどんたる理由は生地を足踏みして、鍛えることだと思っています。生地を踏んで寝かして…これを繰り返します。うどんをギリギリの線まで鍛えることです。当店は、踏む回数や鍛え方が多いのではないでしょうか。一般的なうどん屋さんは、踏んで畳んでの作業を多くとも、3回程度なのですが、当店はそれを5回繰り返します。
ーー手間暇かけてこそ「讃岐うどん」。
具体的に言いますと、うどんは「グルテン」(小麦から出るたんぱく質の一種で網目状の繊維)という網目状の繊維で出来ています。足踏みして、寝かすことで網目状の繊維が出来ます。この生地をたたんで、また足踏みして寝かして…。これを繰り返すことでグルテンの層が何重にもなり、独特のコシと食感が生まれます。ここを手抜きしますと麺の表面がざらつき、ポロポロになります。
ー本当に難しい「グルテン」の扱い方。
踏む段階で寝かす時間が短かったり、踏みすぎると「グルテン」が破壊されてしまいます。破壊された「グルテン」は二度と元に戻ることはありません。慎重かつ丁寧な技術と経験が必要です。踏む時には、足の裏に全神経を集中して生地と会話す…、そんなイメージで丁寧に何層にも重ねあげたグルテン層を破壊しないように素早くのばします。
ーー讃岐うどん「エッジ」とは。
茹でる前のうどんはしっかりと角が立っていま。それを適切な鍛え方で適切な茹で方を行うと、さらに麺の外側にしっかりと「エッジ(カド)」が立ちます。茹で時間が悪いと全てが台無しになりますから。まずは、自分の指で麺を触って、麺の状態を確認します。
うどんを茹で上げた後でもシコシコとした食感が残るようにします。良いタイミングで、お湯から出しますと、うどんの角がさらに膨れ上がったはち切れそうな「エッジ」の立ったうどんが出来上がります。
ーー最後に一言。
技術的なことばかり、申し上げましたが一番大切なのは、お客様に対する感謝の気持ちです。私たちは心や気持ちを一番にやってきました。元々、うどんは香川県の郷土料理で身構えて食べるようなものでありませんし…。美味しいうどんを食べて頂きたい、気持ち良くお客様に帰って頂きたい…その気持ちが大切です。繰り返しますが、一番大切にしているのはお客様への気持ちや心です。真心こめて、うどんづくりから接客までしております。
本格手打ちうどん もり家 | |
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住所 | 〒761-1704 香川県高松市香川町川内原1575-1 |
電話番号 | 087-879-8815 |
営業時間 | 10:30~20:00 ※12月31日の営業は15時迄、元旦は臨時休業。 ※定休日は木曜日、12月28日と1月4日は営業します。 |
公式サイト | http://www.mori-ya.jp/contents/udon/ |
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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