
仲多度郡琴平町「大庄屋」の新プロジェクト〜讃岐うどんカードゲーム「うどんどう」誕生〜

讃岐うどんをもっと楽しく。10分うどんでお馴染みの琴平町「大庄屋」さんがやってくれました。
今度の新しいプロジェクトは讃岐うどんのカードゲーム。
讃岐うどんの未来を背負って立つ子供たちが自由に楽しめるカードゲーム「うどんどう」が発売されました。
大庄屋の山地専務に「うどんどう」誕生秘話や制作に込めた熱い思いを取材させて頂きました。
仲多度郡琴平町「大庄屋」の新プロジェクト〜讃岐うどんカードゲーム「うどんどう」誕生〜
ーー讃岐うどんカードゲーム「うどんどう」のきっかけ。
きっかけは子供とのカードゲームがきっかけなんです。
子供ってトランプやUNOのようなカードゲームが好きで、時間を忘れてずーっと延々にやるんですよ。それにまず驚きました。よく飽きずにやれるな…という気持ちで私も家で子供の相手をずーっとさせられてました(笑)。
カードゲームの中でも、私の家族はトランプで遊ぶことが多かったんです。大抵のトランプのゲームって、ほとんど大人が勝つんですよ。経験と知恵がありますからね。
只、神経衰弱のようなメモリーゲームは子供が抜群に強いんですよね。記憶系のゲームになると、私も本気でやっても普通に子供に負けますから。子供の記憶力って本当にすごいなーと感じてました。
なので、子供と遊ぶ時は子供が勝ちやすいカードゲームをやることがほとんどで、記憶系のメモリーゲームをする機会が多かったです。
トランプなんかでも、メモリーゲーム的に記憶力で勝負するルールのゲームというのが意外と少ないんですよ。子供は自分が勝てるゲームしたいですからね。
それで休みの日はもっぱら、子供が勝てそうなメモリーゲーム系のカードゲームを色々探してました。

※「子供でも勝てるカードゲーム+讃岐うどん。大庄屋がやるからにはうどんは外せません。」と山地専務。

※大庄屋山地専務がつくった「うどんどう」。12月22日からカード屋さんや雑貨屋さんで販売開始。
ーーカードゲームと讃岐うどんが繋がった瞬間。
色々とカードゲームを探しましてね。海外のものや流行っているもの、ローカルなカードゲーム等を片っ端から探して購入しました。
その中で群馬県には「上毛(じょうもう)かるた」という、群馬県内で非常に親しまれている、かるたを見つけました。
「上毛かるた」は1947年からあって、簡単にいうと群馬県に関するコトやモノをかるたにしているんですね。群馬県の子供たちは「上毛かるた」で小さい頃から遊ぶので、自分たちの地元のことを自然と覚えて行くそうです。
私は讃岐うどんを生業にしてますので、こういうカードゲームの形で香川県の子供たちが讃岐うどんに触れる機会が有れば、もっともっと讃岐うどんが子供たち世代から盛り上がるのでは…と思いました!
讃岐うどんを題材にしたカードゲームで、子供でも大人に勝つことの出来るメモリーカード系のカードゲームを最初に考えました。
先ほどの「上毛かるた」の香川県バージョンを作りたい、地元に根差したカードゲームが香川県にあると素敵ですよね。
それも讃岐うどんのカードゲームが(笑)。

※「目標は地元香川県に根付く、讃岐うどんカードゲームです」と山地専務。

※群馬県の「上毛かるた」と「うどんどう」の初期案も見せて頂けました。
ーー何もかもはじめて。カードゲームづくり。
本当に難しかったですね。
誰かに相談しようにも、実際にカードゲームを作った経験のある人は身近にいませんよね。なので、自分一人ででルールもデザインも手探りで作りはじめました。
基本はこのカードゲームで子供たちが楽しく遊んで欲しいと思ってましたのでね。楽しみながら遊んでいるうちに、讃岐うどんを身近に感じてもらうようにしたかったんです。
最初は讃岐うどん作りの工程をカードゲームにして、ルールや設定を考えてみたんですよ。
小麦粉と塩と水を混ぜて…みたいなレシピゲーム的な感じです。
例えば、塩を入れる代わりに砂糖を入れてしまったらペナルティとか…、茹ですぎた為アウト…みたいな感じのルールにしてました。何度も遊ぶうちに讃岐うどん作りの順番や大事なポイントが自然と頭に入っていってくれればいいなと思いました。

※「自分で楽しむのは簡単ですが。人を楽しませる、楽しんで貰うというのは難しいですね。」と山地専務。

※「Lotus boardgames 【ケ12】ゲムマ22大阪」さんのTwitter投稿。面白そうです。
ーー難航するルールづくり。
ある程度、自分の中でルールや設定を整理出来て、整合性も取れた段階で、家族にはじめて披露しました。私はきっと喜んでくれるだろうな…と思ってましたが、家族からは
「ルールが難しすぎて理解出来ない。面白くないんじゃない。」
と言われまして。
本当にショックでした(笑)。
一番大切なのは子供たちが遊ぶので、ルールは限りなくシンプルにしなければいけないということでした。
うどん作りの工程をカードゲームにすると、当然うどんを作る過程で順番やコツ等、作り方の正解がありますよね。それから外れると不正解という減点方式的のルールでした。ですので、ちょっと窮屈なゲームだったんだろうなと思います。
これを子供たちが楽しく、伸び伸びと自由に出来るように変えようと思いました。
結局は一からの作り直しになりました(笑)。

※お約束のサムネ撮影にも親切にご対応して頂けました。ありがとうございます。

※ルールは限りなくシンプルに。そして、ゲームはバランスが命です。(※「Lotus boardgames 【ケ12】ゲムマ22大阪」Twitter投稿より)
ーー子供たちが楽しめるカードゲームに。
私も讃岐うどんメーカーとして商売をしてます。
私が働くうえで大切にしていることは、良い意味で「遊ぶ」感覚を持つことです。
なので、子供たちにも、このカードゲームで自由に遊びながら、自然に讃岐うどんが好きになっている…そんなシンプルで分かりやすいルールが良いなと思いました。
減点方式のルールではなく、加点的な要素があり、結果的に子供たちがテンション高く楽しんでもらえるゲームが良いですよね。
作り直すに当たりまして、参考にしたのが、料理のカードゲームです。
簡単に言いますと料理メニューにあわせて、それに使う材料を集めて料理を完成させるカードゲームです。
こちらを参考にして、讃岐うどんバージョンというイメージで作り直しました。
うどんに乗せるトッピングのカードを集めて、完成させるゲームを考案することにしました。同じマークのトッピングを集めて、うどんが何種類出来るかというシンプルなルールです。2人で遊ぶ場合と3人以上で遊ぶ場合のルールにも、バリエーションも持たせて、メモリーゲームの要素とエンタメ性を加えました。
なので、沢山カードを獲得した人が勝ちというルールだけでなく、一番美味しそうなうどんを作った人が勝ちというルールでも遊べるようにしています。
こうすることで、小さなお子様もより大人に勝ちやすいですし、新しいうどんメニューが誕生するかも知れません。
ネタバレするので詳細は言えませんが、うどん屋さんでは滅多に出ることのない高級食材をうどんにトッピングしたり、和洋中色々なトッピング具材のカードがあり、おふざけの要素もありますので、出来上がった時が一番楽しいと思います。

※メモリーゲームのように並べたカードからペアをつくります。(※「Lotus boardgames 【ケ12】ゲムマ22大阪」さんのTwitter投稿より)

※美味しそうなうどんを作った人が勝者です。(※「Lotus boardgames 【ケ12】ゲムマ22大阪」さんのTwitter投稿より)
ーーカードデザインについて。
ある程度ルールも決まって、カードのデザインするステップ迄来ました。
うどんのイラストは私が好きな作家さんにお願いしようと決めてましたので、デザインの仕上がりがすごい楽しみでした。
カードデザインのイラスト以外のパッケージや説明書、全て私が作りました。自分が凝り性なので、自分の納得行くまでデザインはやり直しましたね。自分で言うのも変ですが大変でした(笑)。
普通に作っているように見えますけど、細かい調整をして、クスッと笑える要素もありますので、購入された方はその辺もご覧頂きたいですね(笑)。

※「デザインや制作作業は好きですが、ついつい熱中し過ぎるのは反省してます(笑)」と山地専務。

※とにかく、うどんが食べたくなるカードゲーム「うどんどう」。あなたも美味しいうどんが食べたくなる。
ーー完成して思うこと。
企画構想があり、実際に動き出したのが2021年3月でカードが完成したのが2021年12月でしたから。
本当に長いプロジェクトでしたね。当然、カードを作って終わりではありませんので。これから、本格的にプロモーション活動にも力を入れて行きたいです。
自分で讃岐うどんのカードゲームをゼロから制作して、感じたことがあります。
それは、讃岐うどんは香川県民にとって、なくてはならないものだと言うことです。
昨今のコロナウィルスのようなパンデミックが起こったとしても、私や私の次の世代も枯れることなく、受け継がれて欲しい大切な伝統が讃岐うどんだと再認識出来ました。
今後は人口減やパンデミック、経済停滞などの暗いニュースについつい目が行きがちです。
でも、私たちが生まれ育った故郷は、確実に存在してなくなることはありません。自分たちや自分たちの子供の世代でも盛り上げて、この香川県を活気あるものにして、讃岐うどんという素晴らしい伝統を残していかなくてはいけないと思うんです。
この「うどんどう」で、子供たちが讃岐うどんを好きになったり、興味を持ってもらえるきっかけとなって欲しいですね。
目標は「上毛かるた」のように地域密着した、長く愛されるカードゲームになるように、私も挑戦し続けたいです。

※説明書についてるQRをDLするとおぜんシートが。おぜんシートは自分が作ったうどんに被せて遊ぶことが出来ます。

※カードデザインと瓜二つな大庄屋さんのうどん。美味しいっ。
大庄屋 株式会社 | |
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住所 | 〒766-0001 香川県仲多度郡琴平町1223-9 |
電話番号 | 0877-75-5980 |
公式サイト | https://www.osyoya.com/ |
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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