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高松市花の宮町「大蔵うどん」〜讃岐うどんの楽しみ方は無限大〜

2023.07.19

香川県の高松市花の宮町「大蔵うどん」。

OPEN以来、独自で追求した加水高めの中太麺が口コミで大人気の繁盛店です。

伝統的な麺でありながら、現代風にアレンジされたうどんは激戦区の高松市でも唯一無二の存在感。

店主の大平さんにうどん作りやこだわりに普段、讃岐うどんについて感じていることを伺いました。

高松市花の宮町「大蔵うどん」〜讃岐うどんの楽しみ方は無限大〜

ーーうどん屋としてのこだわり。

やはり、お出ししてから10分以内に食べて頂きたいですね。

10分経過すると、うどんの美味しさがガクンと落ちますから。ゆがき立て、出来立ての美味しさを味わって頂きたいです。

セルフではなく一般店ですので、基本的には注文を受けてから、うどんや天ぷらを作ります。うどん屋ですのでお客様にはうどんを食べて満足して頂きたいんですよね。

僕自身がそうなんですけど、いくら美味しくても量が少ないと満足出来なんです。美味しいうどん提供するのは大前提ですが、量をかなり多くしています。お客様には、味も量も満足して頂きたいなと思って日々営業しています。

※画像は高松市「大蔵うどん」店主の大平さんです。

※お忙しいところ、取材対応してくださった店主の大平さん。楽しいお話をありがとうございました。

※「大蔵うどん」さんの麺は讃岐うどんの王道である中太麺。茹でる前の状態ですが、力強さと弾力が感じられます。

 

 

 

ーー理想の讃岐うどん屋を目指して。

今、香川県のうどん屋さんは本当に多種多様化しています。

セルフはもちろん一般店、さらには昔ながらの製麺所も健在です。それぞれに美味しいですよね。

経営的に言うと、その多くの選択肢の中で、お客様に当店を選んで頂かなければなりませんから。大変です(笑)。

ウチのように小サイズで300グラム超える麺の量を提供すること自体、正直うどん屋の戦略的には間違っているのかな…と思ってやっています(笑)。

自分が他のうどん屋さんや飲食店さんに食べに行った時に感じるんですが、お腹がパンパンになるまで食べると美味しくても、

「お腹パンパンになったし、当分行かなくていいわ」

ってなってしまうんですよね(笑)。

肉料理やラーメンを食べに行っても、満腹より少し足りない腹八分くらいの方が、近いうちにまた行こうってなりますよね。

きっと、お客様の来店する間隔も短くなりますよね。

ですので、ウチの場合は量が多いので一度来たら、

「お腹パンパンだから、当分来なくていいわー」

てなるのかも知れないです(笑)。

そうなると、寂しいですね(笑)。

という理由で、うどん屋の経営的には間違っているのかな…と思いながらやっています。もちろん、最後はお客様が決めることですから。

僕自身はお客様がお腹一杯で満足してくだされば何も言うことありません。

※画像は高松市「大蔵うどん」店主の大平さんです。

※「とにかく、お客様がお腹一杯で笑顔で帰ってほしいんです」と大平さん。

※コシと弾力、さらに小麦の食味が感じられる中太麺。加水高めで心地よい弾力と食べやすさが支持される理由です。

 

 

 

 



 

 

 

ーー自分が納得するものを提供したい。

うどんは毎日同じものを提供することが、難しい料理だと思います。

お客様には美味しいのはもちろんですが、毎日同じもの、品質が均一のものを提供しなければいけませんね。

開店前から色々と自分なりに考えましたが、最終的に麺は機械でつくるようにしました。

ウチは一般店の形態ですので、

「品質が一定であること」

それを期待されている、お客様のご期待にそうものを提供しないといけないかなと思っています。

ウチはうどんがお客様に届くまで30時間以上を要しています。

30時間のうち、多くは生地の熟成、寝かし時間です。そこは本当に気を使っています。他のうどん屋さんと比較すると、熟成時間はかなり長い方だと思います。

季節によって、熟成時間は異なります。生地を長時間寝かすことで生まれる独特の弾力としっとり感、粘りを伴う気持ち良い喉越しが自分は好きなんですよね。

※モッチリとした麺は確かな水分量と粘りを感じます。さらにエッジが立った麺は素晴らしいの一言。

※店内に掲げられた大平さんのうどんに対するマニフェスト。こだわりの全てが集約されています。

 

 

 

 

ーー「大蔵うどん」の麺が完成するまで。

もちろん、今でも勉強中ですし、毎日試行錯誤しています。

「ウチのうどんはこれだ」

と決まるまでは、なんだかんだで一年はかかりました。

自分で店を出すまで、色々なうどん屋さんで働きましたし、うどんづくりについてYouTubeで調べたりしましたね(笑)。

色々考えた結果、麺に関しては「これだ!」というものが決まりました。

出汁については、自分が飽き性なのでオープン当初から比べるとガラッと変えました。

材料は同じですが、煮出す時間や分量を変えたり、より風味を出そうとか…少し苦味を残してみようかとか…色々考えてしまいますね。

良い意味で、うどんづくりは毎日90点を目指して、残り10点は日々改善する余白みたいに思っています。

※加水高めで口に入れると感じられるグニュと感。日々研鑽されている出汁も楽しめる「ぶっかけ(冷)」はオススメ。

※モチモチとして水分に溢れながらも、独特のグニュ感が感じられる「ぶっかけ(冷)」はぜひ実食で。

 

 

 

 

ーーうどん職人ではない。

誤解なく言いますと、僕はうどん職人ではないんですよ(笑)。

うどんづくりや自分のこだわりを前面に押し出したり…求道者的な考えは持てなくて、合理的な考えを選択してしまいがちです。

でも、職人ではないかも知れませんが、うどんを提供するプロですから。

「只々、お客様に美味しいうどんを提供したいだけ」

こういう気持ちで毎日、うどんを作っています。

きっと、それはどちらのうどん屋さんも同じですよね。

香川県のうどん屋の店主さんたちは、レベルが高い香川県で毎日の経営をやりくりされています。

当然、うどんを毎日食べる側のお客様の感覚も研ぎ澄まされていますので、うどんの批評や評価も厳しいですね。

でも、自分はお客様に否定的な意見や感想を聞かされても腹が立たないんです。

それは自分がうどん職人ではないと言う自負があるから、そこまで気にならないのかも知れません。

厳しく言われたことも自分が納得すれば素直に受け止めて、次からこうしようと思いますし…。それに一喜一憂していると疲れちゃいますしね。

特にセルフのうどん屋さんはその辺りは一番、厳しいところがあると思います。

香川県に住んでいると、

「讃岐うどんはリーズナブルな価格で美味しいのが当たり前」

と言う先入観が少なからず、ありますからね。

セルフのうどん屋さんに行くと、500〜600円でお腹一杯にしてくださるじゃないですか。僕の中では、そこに文句言ったらダメでしょうって言うのはあります。

お店とお客様が対等な立場であることが、お互いに素敵な良い関係が続くのかなあ…と思います。

※画像は高松市「大蔵うどん」店主の大平さんです。

※「美味しいうどんを出すプロでありたいんですよ」と大平さん。

※天ぷらは注文を受けてから揚げる、揚げたての天ぷらはうどんがススみます。

 

 

 

 



 

 

 

ーー香川県のうどん屋は続けるのが難しい。

香川県はうどんのレベルが本当に高いですからね。

うどん屋として経営を続けることが本当に難しいと思います。

特に、ここ数年はコロナ禍や原材料の値上げもあり、経営的にも舵取りが非常に厳しいです。

ウチは全てのお客様に美味しいと思ってもらうより、ウチのうどんを好きでいてくれるお客様に対して、ずっと好きでいてもらうことを大切にしています。

ちなみに「かしわ天ぶっかけ」がよく出るメニューなんですけど、これも最初のメニュー構想にはなく、開店1週間前に急遽メニューに採用しました。

「かしわ天」系のメニューはどこのうどん屋さんに行ってもメニューにあったんで、ウチの店もこれを看板メニューにしようかなと思って出しました。

今では「かしわ天」メニューを目当てに来てくださるお客様も多いので、何があるか分かりませんね(笑)。

ウチは麺の量が多いので「かけ」や「ぶっかけ」のみだと、味気なく感じるかも知れません。うどんのオカズにもなる「かしわ天ぶっかけ」や「かしわ天バター」も人気ですので、オススメしています。

※「かしわ天バター」はたっぷりのバターと大蔵さんのうどんがベストマッチ。かしわ天が引き立ちます。

※バターひとつ取っても厳選された、大蔵さんのうどんと相性の良いバターが選ばれています。

※バターの香ばしい香りが食欲をそそります。独特のグニュ感にバターの香りとほんのり香る小麦の食味が美味しい。

 

 

 

 

ーー無限に広がる、うどんの楽しみ方。

ウチは時間をかけて作ること手間をかけることと、出来立てを提供することが当たり前にできるような店でありたいなと思っています。

一般店だからこそ、出来立てのうどんを提供して、そのうどんを30時間以上かけて作ることがうちのスタイルです。

初めて来られたお客様には、シンプルな「しょうゆ」「ぶっかけ」を食べて頂きたいです。

最初は何もかけずにうどんだけ。

次はネギと一緒に、次はネギとしょうゆで。

最後は天かすも入れて、刻々と変わるうどんの表情を楽しめます。量が多いので、味変しながら、うどんのいろいろな表情を楽しんで頂きたいです。

大袈裟に言うと、一杯のうどんで色々と楽しめる、うどんのフルコースですよね。そういう、楽しみ方は一般店でこそ出来る強みだと思います。

お気軽にお越しください。

※店頭に設置されている200円で回せるガチャガチャ。ハズレなしでオリジナルグッズも当たります。大平さんの遊び心が満載です。

※画像は高松市「大蔵うどん」店主の大平さんです。

※ガチャガチャで「大蔵うどん」さん特製トートバッグが当たるかも知れません。

※メニュー注文はタブレットからのご注文となります。人気うどんランキングなどタイムリーな情報も更新。

 

 

 

 



 

 

 

手打ちうどん 大蔵
住所 〒761-8063 香川県高松市花ノ宮町3丁目4−12
電話番号 087-899-7887
営業時間 10:30〜14:15 ※休みは木曜日
公式サイト https://www.teuchi-udon-okura.com/

この記事を書いた人

アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/

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