高松市鍛冶屋町「讃岐つけ麵 寒川」~うどん酒場で味わう艶やかな細麺~
高松市鍛冶屋町にある「讃岐つけ麺 寒川」さん。
香川では珍しい、つけ麺を看板メニューとしていてます。 お酒と一緒にうどんが愉しめる「うどん酒場」というスタイルで人気のお店です。
今回は店主の寒川誉仁さんに讃岐うどんに対する思いなどをたっぷりと語っていただきました。
高松市鍛冶屋町「讃岐つけ麵 寒川」~うどん酒場で味わう艶やかな細麺~
ーー香川県では珍しい「つけ麺」で勝負。
大学進学で香川を離れることになり上京してから、東京の居酒屋さんで10年ほど勤めました。
そのお店のオーナーさんはとてもうどん愛の強い方でして、ご自身でうどんを打って提供するほどでした。オーナーには、飲食業のイロハから色々と教わり大変お世話になりました。
結局、東京には20年ぐらい住んでいましたね。
刺激のある都会の生活も楽しかったですが、年齢を重ね30代後半頃から段々と香川での生活が懐かしく感じるようになりました。
長男でもありましたので、また田舎の空気をまた味わってみたくなり、香川に帰ってきました。東京にいる頃から飲食店をオープンしたいと思っていました。
そして、讃岐うどんで勝負したいと強い思いもありましたし、何か他にはない、特徴のあることをしたかったので、香川のうどん屋さんでは珍しい「つけ麺」を看板メニューにしてチャレンジしてみたいと決心しました。
もともとは、親が営んでいる高松市三条町の喫茶店で、夜だけうどんを提供することから始めました。
そして、4年前の2018年6月にオープンしました。
ーー魂を込めた「つけ麺」。
看板メニューの「つけ麺」は、温かいつけ汁のタイプと冷たいざる系のタイプがあります。
一番人気は「和牛ホルモンのつけ麺」は つけ汁です。
ひと口飲んでみると、ラーメンの魚介系スープのような味わいです。煮干しに背脂、そしてそぼろのように細かく刻まれた背脂の旨味が溶け込んでいるのを感じて頂けると思います。
ーー「讃岐うどん」×「居酒屋」のマッチング。
運良く高松の飲食店が軒を連ねる繁華街に出店することができました。
修行していた東京の居酒屋さんの雰囲気を自分なりに再現アレンジした店づくりで勝負してみたいと考えていたんです。
僕自身は香川県の出身ですが、東京でうどんを修行したので「逆輸入型讃岐うどん」とも言えます(笑)。
お酒を飲んだあとの〆に「ラーメン」がイメージしやすいですが…香川県ならば「うどん」だろうと…。
逆輸入的な発想で香川の代名詞でもある「讃岐うどん」と「居酒屋」をマッチングしたらかなり面白い店ができそうだなと思っていました。
「朝や昼だけでなく、夜にもうどんを食べて欲しい。」
そして、県外のお客様にも来ていただけるお店にしたいと色々と模索をしました。
今までになかった新しいスタイルの「うどん酒場」が出来つつあると思います。
ーー完全手打ちの自家製麺にこだわる。
当店は完全手打ちで完全手切りにこだわっています。
もちろん、機械でつくることについては否定派ではありません。
このお店の規模なので、自分ができる範囲のアナログ的なやり方でも良いかなと思っています。
製麺はいまだに難しく、温暖の差が激しい季節の変わり目は特に作りにくいです。いきなり温度が上がったり、湿度が高くなったりしますのでね。
今のような夏場は麺がだらけやすいです。涼しい時期が作りやすいですね。
東京の修行時代に大阪や京都にある関西のうどん屋さんを巡りました。
そこで感じたのは、香川のお店にはない「にゅるっと」していたり艶やかな麺の食感でした。僕自身が好きな感じだったので、自分のイメージする食感を出すために、現在の作り方に行きつきました。
ーー看板メニュー「つけ麺」。
当店の看板メニューである「つけ麺」にふさわしい麺づくりを常々考えています。
つけ汁に絡みやすいようにやや細麺にしています。
北海道産や九州産などの全国各地の小麦粉がありますが、当店ではご縁があって関西の小麦粉を使用しています。
麺づくりでのこだわりとして、表面に水をまとったような、瑞々しい麺をイメージしています。自分のイメージする食感とか艶やかさを一番に考えているんです。
当店は夜の時間帯に営業しているので、味や食感はもちろんですが、喉越しや舌触りも考えて、総合的に見て「食べやすさ」を追求しています。
ーーこだわりの自家製麺。
基本的には、お店を営業していない休みの日を使って製麺をしています。
営業時間が終わる午前2時から数時間かけて玉をこねたり仕込みをして、玉は1日以上しっかり寝かせるようにしています。
本当に忙しい時は自宅に帰らずに店内で仮眠をとったりすることもありますよ。
体が資本でもあるので、できるだけ週に2日ある休みのうち、1日は体を休めるようにしています。
ーーこだわりの存在感あるサイドメニュー。
〆の店として当店をご利用くださるお客様以外にも、1軒目からとして食事とお酒をゆっくり愉しんでしんいただけるようメニューを考えています。
おつまみ的な手軽なものから、メインになるような、こだわったメニューをご用意しています。
例えば、「馬刺し」は熊本県から取り寄せており、「じゃこ天」は愛媛の宇和島産が有名ですが、その中でもうちのお店に合うものを選んでおいています。
お酒がすすみそうなメニューを考えていたら、かなりのメニュー数になってしまいました(笑)。
ーー盛り沢山のこだわりメニュー。
その他にも、鴨肉を使った「鴨焼き」や「鴨しゃぶ」があります。
東京の修業時代に僕がメニュー開発に携わっていて、そのときのメニューを参考にしています。もちろん鶏肉や豚肉も美味しいですが、鴨料理は東京では比較的ポピュラーです。
当店では京都から鴨を仕入れていますが、鴨肉はヘルシーでもあり、栄養価も高いので素材としては魅力的なので、うどんメニューやおつまみでも鴨肉を使ったりしています。
ーー「お客様に喜んでいただくこと」が全て。
当店は「つけ麺」が看板メニューで、居酒屋メニューもある香川ではあまり見かけないスタイルのお店だと自負しています。
「香川のうどん酒場」といえば、「讃岐つけ麺 寒川」と言われるようなお店になれたらと思います。
遅い時間まで営業している〆の店としてご利用いただけるお客様も多いですが、例えば県外から香川に旅行などで来られたお客様には、当店のうどんがお客様にとっての「讃岐うどん」のイメージとなります。
やはり、お客様の期待を裏切らないように、良い印象でご満足頂きたいですよね。
一人一人のお客様の感情に訴えかける料理や接客を提供して、お店を出られる際に「感動」して頂きたいんですよね。
お客様に「感動」のひと時をご提供できるよう、これからも日々精進していきたいです。
讃岐つけ麺 寒川 | |
---|---|
住所 | 香川県高松市鍛冶屋町4-16 |
電話番号 | 0878267505 |
営業時間 | 18:00~26:00(L.O25:30) ※休みは日曜日と月曜日。 |
公式サイト | www.sanukitsukemen-sangawa.com |
|
この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
- TOP
- 高松の讃岐うどん店情報
- 高松市鍛冶屋町「讃岐つけ麵 寒川」~うどん酒場で味わう艶やかな細麺~