高松市檀紙町「山もり」~真っすぐで変わらない讃岐うどんづくり~
高松市檀紙町にある「山もり」店主德永さんにうどん屋開店時のお話から讃岐うどんのこだわりまでたっぷりとお話をお伺い出来ました。
高松市檀紙町「山もり」~真っすぐで変わらない讃岐うどんづくり~
ーー讃岐うどんの出会い。
自分は愛媛県出身なんですね。
ですので、香川県の皆さんのように日常的に讃岐うどんに触れていたわけではないんですよ。
たまたま、香川県に遊びに来た時に讃岐うどんを食べた時に衝撃が走りました。
愛媛松山のうどんと全然違う…とびっくりしたのがはじまりです。
ーーうどん職人としての修業時代。
20年以上前は普通に会社員として働いておりまして、その頃から「いつか脱サラしたい!」という気持ちはありました。
会社員時代に色々とご縁があり、当時の日清製粉の工場長とお知り合いになることが出来ました。
工場長には自分でうどん屋を1日でも早く出したい旨の相談に乗って頂いておりましてね。
それで、工場長から
「どうせ修業するなら、地元でも評判の良いお店に修業に行きなさい。」
と仰って頂けまして「おか泉」さんをご紹介して頂けました。
当時、「おか泉」さんも宇多津町でOPENしたばかり。日毎に忙しくなる中、岡田社長とマンツーマンでうどんづくりの基礎をご指導頂けました。
ーー「山もり」OPENまで。
実は「おか泉」さんでは、2ケ月しか修業しませんでして(笑)。
1日でも早く、自分の店でうどんづくりをはじめたかったんですね。
当時から、自分1人でうどんづくりを完結できるような店をしたかったんです。
今でもなんですが、お客様に対しても自分が納得したうどんを真面目に出したいです。
ーー「山もり」のうどん。
うどんの作り方や細かいことは気にしていません。決めるのはお客様ですから。
毎日、来て下さるお客様が美味しいと思ってもらえる、うどんづくりを大切にしています。
当店のうどんは、真っすぐで弾力があり固めで、ちょっと細目のうどんにはなると思います。
ーー毎日の営業のために。
学生時代に弓道をしていました。弓道には正射必中(セイシャヒッチュウ)という言葉があります。
正しい動き、正しい心であれば、自分が放った矢は的に当たるという意味なのですが、うどんづくりも同じですね。
季節によって、材料のコンディションは変化したりしますが、うどんづくりをする自分がブレなければ、自分が納得するうどんは出せるはずです。それでも、うどんづくりは難しいですけどね。
ーーオススメ「しょうゆ温泉うどん」。
昔から、山越さんの「かまたま」が美味しいなあと思っていたんです。
自分も「かまたま」みたいな玉子を使ったメニューをやりたいと考えていました。
冷たいうどんの方が、当店の気持ち固めの真っすぐで細目のうどんと玉子の相性はいいだろうと思ってましたので。
そこで、冷たいうどんに温泉玉子と薄口しょうゆをかける「しょうゆ温泉うどん」を考案しました。
ーー山もりらしい「しょうゆ温泉うどん」。
はじめた当時は1日に4~5杯しか出なかったんですよ(笑)。
当時、頻繁に食べに来て温泉玉子を褒めて頂いていた、(今では)大手うどんチェーンの方々が温泉玉子を店でトッピングメニューに追加されたんですね。
先にそちらがブレークして、しばらくして当店の「しょうゆ温泉うどん」もお客さんの間で定着してきました(笑)。
ーー100席を超える店舗から小さな店舗へ。
実は今の移転する前の店舗は100席近くある店舗でしたが、有難いことにお客様は毎日たくさん来て頂けている…それに伴いうどんをつくる量も増えている。
自分の店を出す前は自分が納得したうどんを毎日出すことを志していましたが…。
一時期、うどんづくりが作業になっていた時期がありましてね。
年齢も50歳に近づき、もう一度、じっくりうどんづくりに向きあいたい。
毎日、自分が納得するうどんを食べて頂きたいと思って、席数の少ない現在の店舗に至ります。
ーーいつ来ても「山もり」のうどんであること。
お客様に喜んで頂くのは大前提ですが、朝来ても、閉店間際に来てもお客様には
「今日も変わらず、山もりのうどんで美味しかった。」
と言われたいですね。
うどんづくりの進化は止めませんが、うどんづくりの芯はブレずにいたいです。
山もり | |
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住所 | 〒761-8041 高松市檀紙町1593-5 |
営業時間 | 11:00~15:30 ※休みは水曜日 |
公式サイト | ※公式Twitter https://twitter.com/udon_yamamori |
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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