高松市内、体にやさしい元祖わかめうどん「大島家」をご紹介。
とにかく体に良いものを。
さぬきの夢にわかめを練りこんだ「元祖わかめうどん」。
完成までに紆余曲折のお話や店主大島さんのうどん観について、お話をお伺い出来ました。
高松市内、体にやさしい元祖わかめうどん「大島家」をご紹介。
ーーうどん屋としてのはじまり。
私は元々、県外で働いていましてね。
香川県の実家のうどん屋を父が経営しておりましたが、どうも父の体調が良くないということで。
色々あり、結局私も香川に帰ることになりました。
香川に戻り、父と一緒に仕事をしていましたが、若いのもあり、良く衝突してましたね(笑)。
そうこうしているうちに、6ケ月も経たないうちに、父が亡くなりまして。
慌ただしく、母と私で本格的にうどん屋の家業を継ぐことに。
当時は私はうどんを茹でたりするのが担当でしたので、うどんをまともに打ったことがありませんでしたね。
困りましたが、父が毎日やっていた、うどんの打ち方を自分の目で見ていたこと。
母が最終的な味見と麺うち以外の段取りを担当してましたので、それらを頼りに父が打っていたうどんをなんとか打つことが出来ました。
ーー「元祖わかめうどん」のきっかけ。
父が若くして、亡くなったのですが、どうも塩分の取りすぎが原因だったようでして。
食べ物を提供する仕事ですから、本当に体に良くて、おいしいうどんをお客様にも出したいなあと思いました。
特に香川県の方は糖尿病予備軍の数など、全国でもワーストの県ですから。
小麦粉は県産小麦「さぬきの夢2009」を使っています。
それに塩を使わないで、かつ栄養価の高いわかめを混ぜてつくってみたのが、はじまりです。
わかめうどんに含まれる塩味はわかめ自体の天然ミネラル由来なんです。
ーーうどんづくりのこだわり。
お客様の口に入れるものを提供してますから、体に良いものをお届けしたいです。
やはり、人間は新物(しんもの)と言って、その季節毎の旬のものが美味しいし、体にも良いはずなんです。
「さぬきの夢」にわかめや旬の食材を取り入れたうどんをつくっています。
こだわりは体に良いものをうどんにすること、それが麺の形状になれば気にしてませんよ(笑)。
うどんづくりにあたって、基本的に塩は使いません。
「さぬきの夢」と混ぜる旬の食材も近所の農家さんで収穫された、頂きものを使いますので、無添加で無農薬です。
当店のメニューで使う食材はスーパー等で買うことはありませんから。
小さいお子さんにも安心して食べてもらえるかと思いますよ。
只、いわゆる讃岐うどん店としての立ち位置はどうしても、イロモノになりますね(笑)。
ーー高い技術が求められる「塩」を使わないうどん。
現在は県産小麦やASWも改良されたり、機械の性能も良くなりましたので、昔と比較すると随分とうどんづくりも簡単につくりやすくなりました。
只、私の父の世代はうどんづくりにおいてはもっと過酷と言いますか、不便な環境で讃岐うどんをつくってましたから。
昔は小麦粉も自分の土地で収穫したものを使ったりと、機械もありませんでしたからね。
小麦など原材料自体の品質がどうこうとかいう話ではなかったですからね。
昔の職人さんの技術は本当に凄かった…と今でも思います。
それにウチの場合は、コシや弾力等のいわゆる、讃岐うどんらしさでは勝負していませんから。
うどんに旬のものを取り入れて、お客様の体調を整えてもらったり、健康について、なんとなく気づきのきっかけとなればと思ってやっています。
ーー旬の食材をうどんに、発想も独創的。
元々は捨てなくても良いものなのに、売り物にならずに廃棄せざるをえないものがありますよね。
野菜でも形が悪いだけで商品にならず、廃棄してしまう。
これは本当にもったいないんです。
そういうものに限って、栄養価が抜群だったりします。
ワイン用のぶどうも果肉を圧搾した後には種や皮が残るのですが、ぶどうは種に栄養がぎっしりですから。
ですので、うどんの麺状になるものであれば、なんでも挑戦してメニューにしてきました。
スイカや苺のような果物から、ワイン用のぶどうにカカオまで(笑)。
なんでも、麺になるのであれば(笑)。
とにかく、「体に良いものを提供したい」という一心でやっています。
ーーうどんも含めて「食」への考え方がメニューに表れる。
根底には父が亡くなったことが、頭の中にあるのかも。
例えば、「わかめうどん」はさぬきの夢とわかめを無塩でうどんにしますが、シールド乳酸菌が100億個含まれています。
高血圧や糖尿病等にも効能が期待できる、健康維持できる可能性のあるものをメニューにしています。
ちなみに当店のうどん100gの塩分含有量は0.02gです。
これは全て、天然わかめの成分に由来しています。
一般的にうどん100gの塩分含有量が0.3gですから、単純に1割以下なんです。
ーー米粉麺について。
米は粉にする際に細かく砕きすぎると、でんぷん損傷が起きてしまいます。
でんぷんが損傷してしまうと、麺状にはならないんですね。
そのギリギリの弾力が一番あるところを狙って、米粉麺にするのがとても、難しかったですね。
本当にそばよりも繊細で、色々な意味でコストもかかります。
おそらく、米粉100%で麺にしているのは四国で言いますと、当店だけではないでしょうか。
難しくて、ごまかしがきかないんです。
さらに紅いも等を混ぜたりと、混ぜる食材ごとに食材の持っている水分量も違いますから。
そこは個々の食材や季節毎に微妙な感覚と経験が必要になります。
これも讃岐うどんづくりの基礎があってのことだと思います。
まずは何でも基本は大事ですから。
ーーオーガニックや健康食の流行。
それも多いに感じます。
県外のお客様も多いのですが、必ず香川に来たら、養生で当店に寄ってもらえたり。
最近は小さいお子さんやお孫さんを連れて、親子2代や3代で来てくれる機会が増えましたね。
それだけ、お客さんも口に入れるもの、つまり食べ物が大切と気づかれているんだと思います。
こうやって30年以上、讃岐うどん界のイロモノとしてやってきましたが(笑)。
辛抱強くやっていますと、おかげさまで企業や個人の方等々、応援してくださる人たちもいらっしゃいます、本当にありがたいですね。
自分がやっていることを技術も含めて、自分のもにだけで留めておくのでなく、どんどん開放して行きたい気持ちでやってます。
自分もいつまでやれるかな…という気持ちでやってますからね。
ーー「かけ」も「ざる」も見事な彩り。
ありがとうございます。
基本的にうどん屋ですから「かけ」や「きつね」「ぶっかけ」等、一通りメニューがあります。
ただ、どのメニューも基本は「わかめうどん」と「季節のうどん」の2色でお作りします。
旬のものを食べて頂いたいので、「わかめうどん」以外も季節の色々な麺がお召し上がり頂けます。
季節が変わってから、お店に来て頂けますと、大抵麺の色がが変わってます(笑)。
楽しんでもらえるかとお見ます。
ーー最後に一言お願いします。
当たり前ですが、体に良いだけでなく、美味しいものを提供したい気持ちでやっています。
讃岐うどんづくりにおいて、大切なバランスも承知したうえで、健康に配慮した美味しい旬の食材のうどんが楽しめます。
小さいお子さんがいらっしゃる方は是非。
味覚は幼少期で決定しますんでね。
後々の食生活を決定する大切なことだと思います。
無塩、無添加のうどんを食べて頂いて、食生活を考えるきっかけにも…。
讃岐うどん店のように気軽に来てもらえるお店ですから。
お気軽にお越しくださいね。
元祖わかめうどん 大島家 | |
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住所 | 〒760-0079 香川県高松市松縄町1013-26 |
電話番号 | 087-863-2524 |
営業時間 | (平日)11:00~15:00 (土)11:00~15:00 ※居酒屋営業は18:00~21:00 (日・祝)11:00~15:00 ※居酒屋営業は18:00~21:00 ※休みは木曜日 |
公式サイト | http://wakame.thick.jp/wakame/ |
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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