昭和34年創業の坂出市「山下うどん店」のうどんづくりを取材。
地元坂出市民の生活に密着しながら創業から60年。
昔ながらの製麺所スタイルの讃岐うどん店です。
今回はうどんづくりのこだわり等、貴重なお話をお伺いすることが出来ました。
昭和34年創業の坂出市「山下うどん店」のうどんづくりを取材。
JR鴨川駅より徒歩数分で綾川の本当に川沿いにお店はあります。
観光シーズンは県外客で駐車場や綾川沿いの道が車で一杯になるほどの人気店です。
朝8時から営業されています。地元、ご近所の方はもちろん。週末や大型連休は観光客でごったかえす、人気店です。
ーーうどんのこだわりについて教えてください。
親父さんが作っとった「うどん」をそのままの作り方でつくってるから。
粉は近所の木下製粉と坂出の日清製粉から取り寄せよるな。
それをブレンドしよる。
昔はASW(オーストラリア産の麵食用小麦)やさぬきのゆめ2000を使った時もあったけど。
今使いよるんが、一番しっくりくるな。
うどん生地は当日の朝に練って団子にしてから、必ず30~40分は寝かしよるわな。
ひと晩寝かすよりも、これくらいの時間がうどんのコシと粘りが丁度ええとこになる。
親父さんが口ぐせのように言いよったわ。
うどんはきっちりと踏んで鍛えないかんで。
ーー丁度今、うどんを踏んで鍛えていらっしゃいますね。
最近は機械も発達して、踏まんでもようなったりしとるし。
一個一個うどんを踏む店も少なくなっとるかもな。
親父さんはとにかく「足踏み」の工程が大事と言いよったわ。
踏んで鍛えるんが、讃岐うどんやから。
コシのあるうどんを作ろうと思ったら、踏むところが一番大事やで。
踏み方のコツはうどん生地の端の部分を強めに踏む。
真ん中のあたりはそこまで強く踏まずに残しておく感じ。
この辺の塩梅は機械にはなかなか出来んことやと思うで。
※踏み鍛えられたうどんです。中央部分が気持ち少し盛り上がっています。しっかりとグルテンが刺激され、熟成もまんべんなく進みます。うどん生地の強さが感じられます。
※見事までの正方形と均一な厚みです。そして、速い「すかし打ち」。流石の職人技です!!近くで見ることが出来て感動しました(笑)。
ーーおいしいうどんというのはどういうものでしょうか。
讃岐うどんはコシ。
それと粘りのバランスやな。
ある程度、時間が経って食べても、コシがあっておいしいのが讃岐うどん。
打ち立てでおいしいのは普通やからな。
※気持ち太めでコシを十分に感じるうどん。昔から変わることない普遍的な讃岐うどんです。いりこが香る、濃いめのかけ出汁とも相性抜群です。
ーー山下さんといえば、個人的には大きな釜と薪が印象的です。(以下は女将さんにお話し伺いました)
実は釜は5~6年に一度買い替えているんです。
広島県の業者さんに鋳物でつくってもらっています。
薪でずっと炊き上げてますから、割と早めに傷みも来るんですよ。
※薪で火を起こされています。手抜きなしです。山下さんのうどんづくりを守り続けていらっしゃいます。
※鋳物で作られた特製の釜と薪で炊き上げるうどんを茹で上げます。味はもちろんですが、雰囲気もたまりませんね。
ーー出汁についてはいかがですか。比較的濃いめでいりこの香りと旨味が強く感じます。
そうですね。
かけ出汁は伊吹島のいりこに北海道の利尻島産の昆布のみです。
いりこはかなり多めに入れています。
いりこの強い香りを感じて貰えればと。
うちはこれでずっとやっています。
かけ出汁以外のつけ出汁は、これにかつお等を入れてます。
ーー山下さんといえば「芝エビのかき揚げ」ですね。
きよえおばちゃんが今でも現役で揚げてくれています。
芝エビのかき揚げは芝エビしか使っていないので。
パリパリの食感と香りを味わってほしいです。
※昔ながらの製麺所スタイルの伝統的な讃岐うどんを食べられるお店は本当に少なくなっています。本当にオススメです。ぜひ、お立ち寄りください。
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山下うどん店 | |
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住所 | 〒762-0026 香川県坂出市加茂町杉仏147-1 |
電話番号 | 0877-48-1304 |
営業時間 | (平日) 8:00~15:00 (土) 8:00~15:00 (日・祝)8:00~15:00 ※月曜日は休み |
公式サイト | http://tomsworkers.biz/yamashitaudon/ |
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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