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高松市香川町「エビスウドンファクトリー」~厳選食材を楽しめる、讃岐うどん工場の誕生秘話~

2021.07.13

スタンダードな讃岐うどんの美味しさとこだわりメニューの数々でうどんファンを楽しませる「エビスウドンファクトリー」さんを取材。

開業5年間は高松市卸売市場内で営業。

卸売市場内での濃密な5年間とうどんづくりに旬食材へのこだわり、店主宮本さんにたっぷりとお話を伺いました。

高松市香川町「エビスウドンファクトリー」~厳選食材を楽しめる、讃岐うどん工場の誕生秘話~

ーー開業してからの5年間。

開業から、5年間は高松市卸売市場内で営業していました。

お客様の多くは仲買の方でしたね。食材に詳しい方やその道のプロの方、とにかく「食」や「素材」にこだわりのある方が多かったですね。使う食材については、かなり具体的なアドバイスも頂けました。

振り返ると、本当に特別な環境で5年間うどん屋を経営することが自分にとって、良い経験となりました。

自分が目指すうどん屋の将来像がより、はっきりとイメージ出来ましたと思います。

※写真は「エビスウドンファクトリー」さんの外観です。

※「エビスウドンファクトリー」さんは高松市香川町にあります。高松空港から車で15分ほどの場所にあります。

 

 

 

ーー開業前から考えていたこと。

今でもですが、香川県でうどん屋を開業して、店の経営を続けていくことは生半可な覚悟では出来ないと思っていました。

香川県のうどん屋さんはどこも美味しいですからね。

自分が他所のセルフうどん屋さんに食べに行って感じることは、本当に美味しいですし、安いですよ。そんな歴史や実績あるうどん屋さんがゴロゴロあるのが香川県です。

ウチのような後発店が、普通のセルフうどんを出しても、うどん県である香川県でお店を続けていくことは簡単なことではありません。

単に美味しい、安いだけでは既存の人気店さんには、とても太刀打ち出来ませんから。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の店主宮本さん。

※「後発のセルフのうどん屋は美味しさと安さ。そして独自の+αが必要です」と店主宮本さん。

 

 



 

 

ーー舌の肥えた仲買のお客様から学んだこと。

今、振り返りますと高松卸売市場内で営業していた5年間は貴重な経験でしたね。

市場に訪れる仲買の方々は、毎日毎日自分の経験と五感で食材を選んでいる目利きのプロです。

そんな仲買の方々からは、ひとつひとつの食材が出来るまでの生産者さんの苦労や情熱にこだわり、それぞれの物語を学ぶことが出来ました。

地元産、国内産の食材は価格は決して安くはありませんが、新鮮で丁寧で質が良く、何より美味しい。

食材が持つ本来の自然の恵みや良さを感じられます。

それに、生産者さんの食材への愛や情熱が根底にあります。

自分もうどんを作るときには、一杯一杯に誠心誠意、真心込めて、作らなければいけないと改めて思いました。

うどんを作るときは、どんなに忙しくても、作業にならないように…と身が引き締まりますよね。

※写真は「エビスウドンファクトリー」様の内観です。

※卸売市場で培った仲買さんとの信頼関係は、移転した現在でも続いているそうです。

※写真は「エビスウドンファクトリー」様の天ぷらです。

※毎日仕入れる食材は、地元の生産者さんからの直送。ゲソ天や野菜かき揚げ等、ひとつひとつが大きい。

 

 

 

ーーうどんのこだわり。

小麦粉はさぬきの夢を使っています。

やはり、香川県のうどん屋ですから、県産小麦は外せませんね。

コシや小麦の風味、食味はもちろんですが、一番のこだわりはツルツルとした麺肌とうどん一本一本がギュッと詰まっていることです。漠然とした言い方で分かりにくいですね(笑)。

当店のうどんは、伝統的な讃岐うどんの製法を守り、可能な限り踏んで鍛えます。その鍛え方にこだわりがあります。

前日に十分に踏んで鍛えてから、季節によりますが12時間くらいはねかせます。

さらに当日、ねかせたうどんをもう一度、踏んで鍛えます。そうすることで麺の表面はツルツルで麺の中心部まで、ずっしりとつまったうどんが出来上がります。

漠然とした表現で申し訳ないので、ぜひ一度食べに来ていただきたいですね。

食べて頂ければお分かり頂けると思います。

※写真は「エビスウドンファクトリー」のうどんを茹でる風景です。

※鍛え抜かれて、十分な熟成が進んだうどん。それがエビスウドンファクトリー流。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の玉取り風景です。

※一本一本、うどんの出来栄えを確かめるように玉取する宮本さん。

※写真は「エビスウドンファクトリー」のうどんです。

※茹で上がったばかりのうどんは眩しく輝き、圧倒的な存在感を感じられます。

 

 

 

ーースタンダードな「かけうどん」。

はじめてのお客様は「かけうどん」をおすすめしています。

出汁はいりこを十分に効かせた、スタンダードな讃岐の「かけうどん」です。自分が一生懸命、踏んで鍛えた麺と出汁を楽しんで頂きたいですね。

「かけうどん」は私の原点ですし、これがすべてのメニューの基本です。「かけうどん」がブレるようだと、讃岐うどん職人としては失格です。

自分自身も「かけうどん」がベースにあることを、絶対に忘れてはいけないと言いますか…疎かには出来ない基本中の基本です。

※写真は「エビスウドンファクトリー」のかけうどんです。

※鍛えぬいた麺にいりこの主張が心地よい「かけうどん」。讃岐うどんのセオリーが詰まった一杯。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の「かけうどん」です。

※ツルツルと輝く麺肌とギュッと詰まった弾力あるうどんが楽しめます。

 

 



 

 

ーー旬素材にこだわったメニューの数々。

スタンダードなメニュー以外にも、旬の食材を使ったものを必ずご用意しています。

県産小麦といりこたっぷりのうどんの美味しさと、生産者さんが精魂込めて作られた食材を使ってメニューを考えるようにしています。

夏場のオススメは「梅しそぶっかけ」です。

常連さんからお年寄り、女性の方まで幅広くご注文頂いています。

ご支持頂いている理由は、紀州梅の美味しさがあると思います。

和歌山の紀州梅を丸々一つ、贅沢に使っています。和歌山県のお知り合いの生産者さんから、直接購入しているのですが、本当に美味しいです。自然な甘みと梅の香りが凝縮されており、夏場の疲労回復にもぴったりです。

「果物のような梅ですね」

とお客様にもお褒めの言葉を頂けます。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の「梅しそぶっかけ」です。

※宮本さんオススメの夏限定「梅しそぶっかけ」。刺すような酸味が一切ない、自然の甘みとうどんの相性が◎。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の「梅しそぶっかけ」です。

※和歌山から取り寄せている紀州梅を割ると、上品な梅の香りが器に広がります。

 

 

 

ーー宮本さんお気に入り「カレーうどん」。

年間を通じて、安定してご支持頂いているのが「カレーうどん」です。

一般的に「カレーうどん」はかけ出汁がベースのサラサラしたものが多いと思います。

当店の「カレーうどん」は、しっかりとボリュームを感じてもらえるようなサラサラの出汁ではなく、ドロッドロッとしたカレーライスのルウに近い「カレーうどん」です。

サラサラした出汁よりも、ドロドロのルウの方が当店のギュッと詰まったうどんと相性が良いいなと思ってつくってます。

ドロッとしたルウにいりこベースのかけ出汁を少し加えて、食べ応えのある「カレーうどん」に仕上がっています。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の「カレーうどん」のカレーです。

※注文が入ってから火にかけ、丁寧に一杯一杯、うどんのコンデイションを踏まえて仕上げるそうです。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の「カレーうどん」です。

※宮本さん独自で考案された「カレーうどん」。国産トマト等を惜しげもなく使った人気の一杯です。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の「カレーうどん」です。

※うどんとカレーをしっかりと絡めてお召し上がりください。

 

 

 

ーー「エビスウドンファクトリー」として。

「なぜ、エビスウドンファクトリーなの」

と昔からお客様にも聞かれます(笑)。

開業の際には、高松市卸売市場内でうどん屋を出店することが決まっておりました。古くから漁業の神様である、えびす様にあやかりたい…という想いでエビスという名前を頂きました。

ウドンファクトリーは普通のうどん屋さんではなく、お客様からも面白がってもらえる、おもちゃ工場のようなうどん屋があったら面白いだろうなと思って名付けました。

おもちゃ箱のような、色々とわくわくが詰まったうどん屋として、楽しくやっていきたいと思っています。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の宮本さんです。

※「お客様の想像を超える、うどんを出し続けたい」と宮本さん。

※写真は「エビスウドンファクトリー」の看板です。

※可愛らしい愛嬌あるロゴが親近感を感じさせます。

 

 

 

ーー最後に一言。

当店は真面目に讃岐うどんの伝統と基本を守って、うどんづくりをしています。

そのうえで、男性だけでなく、お年寄りや小さなお子様、若い女性迄、どんな方でも気軽に来てもらえるようなメニューもご用意しております(笑)。

はじめての方は「かけうどん」を食べて頂きたいですが、その日の気分でお好きなものをご注文頂けましたら幸いです。

特に季節毎に生産者さんが丹精込めて作る食材にスポットをあてて、メニュー化しています。

皆さまの期待や想像を超える「ウドンファクトリー」でいれるように頑張ります。お気軽にお越しください。

※写真は「エビスウドンファクトリー」のかけうどんです。

※「エビスウドンファクトリー」さんへお気軽にお越しください。

 



 

エビスウドンファクトリー
住所 〒761-1703 香川県高松市香川町浅野258−1
電話番号 087-899-6992
営業時間 10:00~14:00 ※休みは日曜日

この記事を書いた人

アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/

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