仲多度郡まんのう町「山内うどん」~伝統×基本の讃岐うどんは薪と大釜でつくる~
瀬戸大橋開通から讃岐うどんブームを牽引してきた名店「山内うどん」。
薪と大釜の強い火力で茹でるうどんは言わずもがな。今回は店主の山内鉄矢さんにお話をお伺いしました。
仲多度郡まんのう町「山内うどん」~伝統×基本の讃岐うどんは薪と大釜でつくる~
ーー創業は。
1984年に父が創業しました。
たしか、私が中学生の頃だったと思います。家業であるうどん屋を継ぐことは決めていましたね。ちょうど30歳の時に大阪から戻り、うどん屋を継ぐ準備をはじめました。
――先代からお店を継いだ時の話。
父は世代的にも口数が少なく、細かく丁寧に説明して指導するというよりは…自分自身で目で見て盗みなさいという感じでした。
最初は父のやっている仕事ぶりを何となく見ていましたが、毎日傍で見ていますと、ひとつひとつに意味があるんだなと理解できるようになりました。
ーーお店のこだわり。
毎朝4時から仕込みをやり続けてもう20年です。
家業を継いでから「山内うどん」の伝統は変えずに守り続けていかなければと思っています。当店の場合、薪で火をくべてうどんを茹でますから。火加減はこだわりと言いますか…、ある意味、生命線であると思います。
ーーうどん生地の作り方。
うどんの出来は初期工程の「練り」の段階でほぼ決まります。
生地は呼吸していますので、作り手はそれを肌で感じなければいけないと思います。毎日の気温や湿度はもちろん、熟成時間も1日は最低かけるようにしています。
ーー素材について。
小麦粉はASWを使っています。自分が考える理想のうどんになりやすいですから。モチモチとした弾力と口の中での食感が味わえます。
時代にあわせて、お客様が求めるうどんが少しづつ変化してます。もちろん当店の伝統や基本は守りながら、それに上手に合わせていくことも大切だと思います。
ーー薪で茹でる難しさ。
薪の火力調整が毎日の悩みどころです。乾燥させた薪を同じ大きさで火にかけるのですが、今でも本当に難しく感じています。季節はもちろんですが、薪の種類や燃え方も異なりますんでね。
扱いに慣れるまでは本当に苦労しまして、20年経った今でもドキドキしていますね(笑)。
ーー讃岐うどんを作り続ける楽しさ。
かなり神経を使うことが多いのですが、それでもうどんづくりは楽しいです。
うどん生地は毎日、色々なことを作り手に教えてくれます。毎日なにか発見があると言いますか、うどんづくりは正解がないと思いますので。生地作りから火加減、出汁づくり等もまだまだ、日々勉強の連続です。
ーー「宮武系」うどんの楽しみ方。
良く出るのは「ひやあつ」ですが、私は「しょうゆ」で食べて頂くのもオススメです。
藤原屋さんの天ぷらは讃岐うどんとの相性を考えて、作ってくれていますので。天ぷらに味がしっかりとついていますね。
「宮武系」等、色々とネットで情報が出ていますが、お客さんが好きな食べ方で自由に楽しんで頂きたいですね。
ーー最後に一言お願いします。
受け継いだ伝統と基本は守りながら、時代にあわせたうどんを作り続けています。20年作り続けていますと、どうしても自分の好みのうどんに気が付くとなっていたりしています(笑)。
若い方はイリコの効いた強めの出汁を好まない傾向にありますので、甘めに仕上げたり工夫しています。日々、勉強ですので謙虚に頑張ります。
山内うどん | |
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住所 | 〒769-0316 香川県仲多度郡まんのう町大口1010 |
営業時間 | 9:00~うどん玉がなくなり次第終了 ※休みは木曜日 |
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この記事を書いた人
アユム・スカシヒット(株)一誠社http://isseisha.co.jp/
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